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文化庁メディア芸術祭功労賞に輝いた中村公彦さん(コミティア代表)の展示・シンポジウムを見に行った

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 夏冬開催のコミックマーケットは、期間中に50万人もが訪れる世界最大規模の同人誌即売会として知られています

 しかし、そこまで大きくなくても、同人誌即売会は毎週のようにどこかで開催されているのですが、中でも異色を放っているのがコミティアです。コミティアは二次創作作品が主流のコミックマーケットとは一線を画し、オリジナル作品限定の同人誌即売会としているのです。

 コミティアの初開催は1984年、年4回も行われているため直近は何と107回。そして、開催回が多いだけでなく、『夕凪の街 桜の国』のこうの史代さんや『土星マンション』の岩岡ヒサエさんなど数多くのプロも輩出しています。

 こうしたマンガ界への貢献が認められ、今年の第17回文化庁メディア芸術祭でコミティア実行委員会代表の中村公彦さんが功労賞を贈られたのです。

 2月9日、東京ミッドタウンで受賞者シンポジウムが行われると聞いたので、聞きに行ってみました。

 シンポジウムに登壇したのは、中村公彦さん(写真左から2番目)のほかに、運営にかかわったマンガ家のbelneさん(同3番目)と山川直人さん(同4番目)、そしてモデレーターのヤマダトモコさん(同1番目)。聴衆はコミティア関係者が多いようで、終始和やかな雰囲気でした。

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 そもそもコミティアが生まれた背景には、オリジナル作品限定の同人誌即売会の草分けであるMGMが規模の拡大を望んでいなかったため、そこであぶれた参加者の受け皿を作ろうという意図があったとのこと。

 「地方のすごい書き手が『東京なんぼのものじゃ!』と示せるような場所だった」(belneさん)ということで、特に初代代表(≠中村さん)は当時大学生だった森博嗣さんが所属していたサークル「出版JetPlopost」を推していたとか。

 インタビューやら何やらと、カタログの『ティアズマガジン』がやたら充実しているのは、中村さんがラーメンやプロレスが好きで、そこにラーメンジャーナリズムやプロレスジャーナリズムがあるんだから、マンガにもジャーナリズムがあっていいんじゃないかと思ったことから。でも、「マンガ家が本気になるのは、知り合いがすごい作品を作った時」(中村さん)と付け加えていました。

 宮崎勤事件の時は、直近の同人誌即売会がコミティアだったため、メディアが殺到。スペースの端から端までインタビューしていって、山川さんも答えていたとか。コミケの取材規制ってかなり厳しいんですけど、その背景にはこういう歴史があるからなんでしょうね。

 印象に残ったのは、同人誌即売会の今後についての中村さんのコメント。「Webサイトができて、イベントはなくなってしまうかと思ったけど、インターネットではお金がとれないので、対価を払ってもらう場としてイベントが重要になっている」。それも、儲かるというよりは、創作の苦労に対して何がしかの見返りをもらえるという意味が大きいようです。確かにネット全盛の昨今でも、イベントへの参加意欲は衰えていませんね。

 シンポジウムのほかにも、国立新美術館で展示が行われていたので訪問。コミティアのスペースで足を止めていたのは女性が多かったです。

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 ちばてつやさんやしりあがり寿さん、青野春秋さんなどの関係者の寄せ書き。

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 コミティアの風景をおさめた写真。

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 いつもやたら気合いが入っている、コミティアのカタログ『ティアズマガジン』もずらりと並べられています。表紙の推移を見ているだけでも、この30年間で大きな変化があったんだと分かりますね。

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 シンポジウムは終わってしまったのですが、展示の方は2月16日まで行われています。ほかにもさまざまな受賞作品が展示されているので、興味のある方は行ってみてはいかがでしょうか。