小保方晴子さんのSTAP細胞問題で、その名前を聞かない日はない理化学研究所(理研)。小保方さんが勤務する再生科学総合研究センターは兵庫県神戸市にあるのですが、理研の拠点はそれ以外にも全国に散らばっています。
その1つが埼玉県の和光地区なのですが、4月19日にその施設が一般公開されたので行ってきました。1カ月前のことで内容を忘れかけてしまっているので、写真中心のレポートを。
理研・和光地区の最寄駅は、東武東上線の和光市駅。池袋から普通列車でも20分で行ける距離です。
駅構内や駅周辺では、幸福の科学の信者と思われる集団がなぜか機関誌の号外を配っていました。記者会見の会場周辺でも配っていたらしいのですが、謎の情熱です。小保方さんの霊言と称する書籍がグーグルアドセンスで頻繁に紹介されていたりもするので、商売になるとみているのかもしれません。
理研は駅から少し離れた場所にあるので、駅前からシャトルバスが出ていました。
ただ、街の様子を見たかったので僕は歩いていくことに。理研に着くまで20分ほどかかったのですが、普通の地方都市という感じでした。
そして、途中でまた幸福の科学の人たちを発見……
途中にある普通の公立中学校の囲碁将棋部が全国大会に出場していたりするのですが、これはやはり理研で働く研究者の子どもたちが通っているからなのでしょう。
理研に着くと、受付でさまざまなものが入ったトートバッグをもらいました。ちなみに見学などはすべて無料です。
受付をしていたのは理研に勤める若手研究者の人っぽかったです。場所は違うとはいえ、小保方さんも受付をしていたりしていたのでしょうか。
トートバッグの中には、一般公開についてのパンフレットやアンケートなどのほか、鉛筆や研究ノートも。
見学は特に順路のようなものは決まっておらず、それぞれの建物で行われているものに自由に向かう方式。とりあえず近くの建物から順々に回ることにしました。
最初に向かったのは電子顕微鏡体験教室。花粉を実際に顕微鏡で見られる試みで、小中学生が多く集まっていました。
一般公開の対象となっていない研究室の前も通ったりしたのですが、その雰囲気からは大学院のような印象を受けました。
フットサルサークルもあるようです。
「2位じゃダメなんですか?」で有名になったスーパーコンピュータの「京」の展示も。将棋電王戦に使ったら面白いんじゃないかと思ったのですが、特にドワンゴ側からのアプローチはなかったとか。企業に貸し出してはいるのですが、倍率は2~5倍くらいだそうです。
将棋とも協力している分野はあるようで、脳科学総合研究センターでは熟練者の直感のテーマで、プロ棋士が協力していました。
電王戦に出場した棋士の名前もいくつかありますね。佐藤さんと阿久津さんはもう少し字の練習をした方がいいような……。・
こちらはPCで指定した通りに動くロボット。やっぱり小さい男の子に人気でした。
なんかシュールな感じの垂れ幕も。113番元素というのはウンウントリウムのことです。
これはだるま落としで原子の仕組みを知ろうという試み。ここの担当をしている方のような外国人の研究員も多くいるようです。
そして敷地の奥の方にある仁科ホールで、STAP細胞についての展示がひっそり行われていました。パネル展示のほか、リリースや調査報告書のコピー、会見のビデオが流れていたのですが、それほど人はおらず。どこかのおじさんが理研の担当者さんに絡んでいたのが印象的でした。
研究施設以外のところに目を向けると、食堂は大学のような感じ。
なぜかタリーズもあります。
紀伊国屋書店には普通の雑誌から科学誌までもろもろそろっています。
山中伸弥教授推薦の「ラボノートの書き方」なる書籍が置いてあるのも挑戦的です。
白衣は売り切れていました。
自販機で売られているジュースの値段がちょっと安いのには「これが理研の利権か!」と思ったのですが……
カップラーメンも売られているのを見て、「ああ、結構ブラックな環境なんだな」と思ったり。
今回の一般公開に行ってみて一番印象的だったのは、女子中高生の多さ。結果的には残念な結果になりそうですが、小保方さんの一件で、少なくとも女性研究者の道を選んでも輝ける可能性があると若い女の子たちが思ったことは間違いないのではないでしょうか。