真犯人メールを送ったスマホを警察が荒川河川敷で発見したことにより、ここ数日で劇的な展開を見せたPC遠隔操作事件。
スマホ発見の報道が流れた後に行方不明になった片山祐輔被告ですが、担当弁護士の佐藤博史氏によると高尾山に行くなどして自殺をはかったものの、死にきれず戻ってきたということで、再度収監されることとなりました。
→詳報・遠隔操作事件・佐藤弁護士会見その1:「先生すみません。自分が犯人でした」 カギになった「onigoroshijuzo2」(ITmedia ニュース)
→詳報・遠隔操作事件・佐藤弁護士会見その2:「サイコパスは自分」 有罪なら送信タイマーでメールを送るつもりだった 河川敷では見られていないと思っていた(ITmedia ニュース)
→詳報・遠隔操作事件・佐藤弁護士会見その3:iesysを作るくらいのC#スキルはあった 「取り調べ可視化されていればもっと早く解決したのではないか」(ITmedia ニュース)
片山氏はさまざまなところに逃げているのですが、僕が気になったのは次のくだり。
山を下りた片山被告は、午後9時半ごろ、京王線の山田駅のホーム下にある待避スペースから、担当弁護士に携帯電話で連絡。説得を受けて、電車に乗ったという(FNNニュース)
ニコ生のタイムシフトを聞いていると、片山氏は退避スペースから電車に飛び込んで自殺しようとしていたとか。結局、佐藤弁護士の電話越しの説得でやめたということなのですが、この件に関してTwitterを見ていると、「向かいのホームから見えるから無理じゃないの」という声がありました。
山田駅の駅構内マップを見ると、確かに向かい合わせの相対式ホームなので、誰にもとがめられずに退避スペースに居続けるのは難しそうです。
PC遠隔操作事件に関しては、検察側からも弁護側からも怪しい情報が飛び交いました。弁護側が白旗をあげた後の話とはいえ、その話に嘘が混じっているか気になったので、山田駅まで直接見に行って確かめることにしました。
まずは片山氏の足取りを追うことからスタート。FNNニュースによると、スマホ発見の報道が流れた後、亀戸付近の公園に行き、その後、電車に乗って高尾山へと向かったとのこと。
亀戸付近の公園を調べると、錦糸公園、猿江恩賜公園、亀戸中央公園、大島小松川公園あたりが関わった公園の候補になります。そして大島駅、西大島駅、住吉駅あたりから都営新宿線に乗り、新宿駅からは京王線への直通運転を利用して高尾山口駅へと向かったのでしょう。
ちなみに大島駅から高尾山口駅に行くまでには1時間半ほどかかります。同じ都内とはいえ遠いですね。
とりあえず僕も都営新宿線に乗って高尾山口駅へ。
長い間、電車に揺られて着いた高尾山口駅は、終点の駅とは思えないほど小さな駅。ホームは1つだけで、京王グループのデータによると1日の平均乗降客数(2013年)は10391人とのこと。
駅前も寂れていて、いろいろ心配になります。高尾山のWikipediaには年間の登山者数が260万人で世界一と書いてあるのですが。
FNNニュースによると、高尾山にのぼる前にチューハイを5缶ほど買ったとあるのですが、駅前で酒を売っている店は限られています。駅構内にあるK-Shopと、少し離れたところにあるサンクスのどちらかだと思うのですが、店員さんは片山氏の特徴的な顔に気付かなかったのでしょうか。
高尾山ではケーブルカーを使ったのか、すべて徒歩だったのか。いずれにせよ、山頂まで行こうとすると1時間半ほどかかります。
高尾山にのぼるのは大変そうだったので、駅に引き返して問題の山田駅へ向かいます。
山田駅までには高尾駅、狭間駅、めじろ台駅とあるのですが、JR中央線とつながっていて人が多い高尾駅を除いた2駅は、いずれも相対式ホームで、退避スペースが浅いか、ホームが短く、隠れてもすぐにバレそうな場所になっています。
実は問題の山田駅も、狭間駅やめじろ台駅と同様に、中央部は退避スペースがありません。「あれっ」と思ったのですが、よくよく見るとホームの両端に退避スペースのエリアがありました。
高尾山口寄りのホームの端には、小さな退避スペース。
そして新宿寄りのホームの端には大きな退避スペースがあります。
山田駅は特に新宿寄りのホームが長くなっています。電車が停車する時も端までは遠く届かないので、ここに隠れていたのならバレないのも納得です。片山氏が隠れていたのは21時過ぎと夜遅いですし、そもそも山田駅の乗降客数は1日平均4949人と非常に少ないので。
動画でもアップしてみたのがこちら。とにかく、退避スペースがやたら大きく、ホームもやたら長いことが分かるでしょう。片山さんがこの駅の特徴をもともと知っていたのか、たまたま見つけたのかが知りたいところです。
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