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吉野家の新メニュー「牛バラ野菜焼定食」を食べてきた@東京・秋葉原店

 昨今、ワンオペなど、労働環境の厳しさがハイライトされている牛丼屋業界。安いメニューを提供できる裏には何かの犠牲があるんだなと、多くの人が感じたのではないでしょうか。

 労働環境が注目されたほか、政府がインフレ政策をとっていることもあり、業界では従業員に負担をかける、低価格戦略を見直す方向に進んでいます。消費増税後に牛丼並の価格を下げていたすき家が8月27日から値上げするほか、松屋も7月22日に新メニューのプレミアム牛めしを投入することで実質値上げに踏み切っています。

 そして、3大チェーンの残る1つ、吉野家は鍋メニューに注力しています。冬場の牛すき鍋膳の大ヒットは記憶に新しいところですが、その次のメニューとして牛バラ野菜焼定食を7月30日に投入したのです。

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 吉野家は他チェーンに比べるとメニュー数が少ないので、新商品にかける思いは違っているはず。そこで秋葉原の吉野家まで食べに行くことにしました。

 18時過ぎ、中央通り近くの秋葉原店に着くと、店頭の大きなポスターで牛バラ野菜焼定食を宣伝しています。価格は並盛が490円で、大盛が590円。牛すき鍋膳は並盛が580円、大盛が680円だったので、100円ほど安くなっています。ただ、牛丼は並盛300円なので、その1.5倍以上の価格の高単価メニューとは言えるでしょう。

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 ポスターをよく見ると、牛バラ野菜焼定食について「当店では11:30~13:30は販売休止させていただきます」と断りの文句。鍋のオペレーションについてはすき家より洗練されていると言われている吉野家ですが、さすがに昼間の忙しい時間帯には対応できないようです。

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 店内でもメニュー表や机の張り紙などで、牛バラ野菜焼定食を大々的にアピール。並盛と大盛のどちらにするか迷ったのですが、赤字で強調されていたり、写真が大きかったりと、やたら大盛が推されているので、大盛を注文することに。

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 鍋が届くまでの間、周りを眺めていると、お客さんの2~3割は牛バラ野菜焼定食を頼んでいる感じ。出足は上々のようです。また、厨房にはスタッフが3人とやや多めにいたのですが、すき家の騒動を受けて、吉野家もスタッフに余裕を持たせているのかなと思ったりもしました。

 注文から4分ほど経つと、牛バラ野菜焼定食が運ばれてきました。

 牛すき鍋膳はご飯+鍋+卵の構成だったのですが、牛バラ野菜焼定食はご飯+鍋+みそ汁に変化。鍋の肉が減った代わりに野菜が入っているので、このあたりで原価を下げているのでしょう。卵よりみそ汁のほうが安いですし、卵はサイドメニューで頼んでもらうことを狙っているのかもしれません。

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 早速食べていくと、普通の牛鍋という感想。ポスターでは「焼きバラのうまさ」「焼き野菜のうまさ」と煽っていますが、そこまで言うほどのものではありません。味付けはやや濃い目でしたが、牛すき鍋膳よりは薄めでした。

 ただ、牛すき鍋膳の時はやよい軒の定食などとも価格帯が重なっていたので割高な印象があったのですが、100円下がって値段相応になりました。並盛はワンコインで食べられるので、悪くないのではないでしょうか。

 4月の消費増税以降、吉野家の月次売上も減速していますが、牛バラ野菜焼定食で再び好調を取り戻せるかどうか注目されるところです。

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