火山活動が活発になっていることから、5月6日に気象庁が噴火警戒レベルを1(平常)から2(火口周辺規制)に引き上げた箱根山。
→箱根山に火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)を発表(気象庁)
噴火警戒レベルは全部で5段階あり、レベル2というのは火口周辺は危険ですが、住民は通常の生活を送れるというもの。この影響で火口の大涌谷近くを通る箱根ロープウェイは運休となりました。
今後、火山活動がさらに活発化し、噴火警戒レベルがより引き上げられると入山規制が入る可能性もあるということで、せっかくなので今のうちに様子を見にいってみることにしました。
箱根山を周遊するためには、いくつかの電車を乗り換える必要があります。
まず、JRや小田急電鉄で小田原駅まで行き、小田急電鉄で箱根湯本駅へ。箱根湯本駅から箱根登山電車に乗り換えて強羅駅に向かい、さらに強羅駅で箱根登山ケーブルカーに乗り換えて早雲山駅に。そして、その早雲山駅から今回運休となっている箱根ロープウェイに乗り換えるといった順路。小田原駅から早雲山駅までは、1時間半弱の道のりです。
JR東海道線に揺られて、小田原駅に着くと、改札を出たところで箱根ロープウェイ運休を知らせる看板が。
こういう状況だから観光客も減ってるだろうと思いつつ、小田急電鉄のホームに向かうと意外にも人だかりが。一瞬、「さすが箱根!」と感心したのですが、よくよく人の流れを見ると、ほとんどは箱根行きではなく、新宿行きのホームに向かっていました。
箱根湯本駅へと向かう電車がとまるホームはガラガラ。箱根はハイキングコースとして人気があり、この時期が最も観光客が多いということなので、かなりの痛手でしょう。
箱根湯本駅からは独特な風貌の箱根登山電車に乗り換えます。
箱根登山電車はレトロな雰囲気の電車も風情があるのですが、何よりすばらしいのは車窓からみえる景色。
ジブリアニメに出てきそうな石造りのトンネル。
駅もさびれてはいるのですが、威厳のようなものも感じます。
そして大平台駅前後では、名高いスイッチバック。噴火の心配がなければ、心からワクワクする観光地でしょう。
1時間ほどかけて終点の強羅駅に到着。山小屋風の駅舎が特徴的です。
噴火警戒レベル引き上げのために閑散としていますが、本来はもっと観光客が多いはず。外国人観光客が結構いたのが印象的。駅前ではテレビクルーが取材する様子が見られました。
僕は16時くらいに着いたのですが、観光客が来ないからか早々と閉店している店舗がいくつか。入り口に貼っているエヴァンゲリオンとのコラボポスターがさびしい感じです。
そして箱根登山ケーブルカーで、今回の目的地である早雲山駅へ向かいます。
箱根登山ケーブルカーも、箱根登山電車と同じく、風情のある乗り物。乗車時間は10分ほどですが、標高にして200メートル以上をのぼります。
こちらは帰りに撮影した動画。
早雲山駅に到着すると、箱根ロープウェイ運休を伝える貼り紙があちらこちらに貼ってあります。
当たり前ながら、箱根ロープウェイの改札前には誰もおらず。
外から見ると、ロープウェイ乗り場の電灯は消されていました。
ここもテレビ朝日が来ていて、ロードレーサーたちに取材中。空も取材ヘリが2台ほど飛んでいました。
駅近くの旅館では、宿泊客が少ないからか、外で時間をつぶしているようなスタッフがちらほら。噴火が警戒されている大涌谷はここから1キロ以上離れており、僕がいたときは地震もなかったのですが、昨年の御嶽山の噴火が記憶に新しいところなので、仕方のないことなのでしょう。早めに収束することを祈るばかりです。