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ゲーム業界著名人がオススメする2015年のゲームランキング ベスト16【PS4/PS3/Wii U/Xbox one/PC/iOS/Android】

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 2015年末に話題になったのが4gamerの記事『【岩田 聡氏 追悼企画】岩田さんは最後の最後まで“問題解決”に取り組んだエンジニアだった。「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」特別編』。

 ゲーム業界にとどまらず、IT業界などさまざまな読者が岩田氏の足跡に感銘を受けたのですが、それに隠れてしまった良記事が『150人のゲーム業界著名人が2015年を振り返り,2016年へのメッセージを語る。恒例の年末企画をお届け』。ゲーム業界人への4つの質問の回答をそのまま載せた長い記事なのですが、クリエイターの発想の原点を垣間見れるので毎年非常に楽しみにして読んでいます。

 ただ、もったいないと思ったのは、ゲーム業界人がどのゲームを高く評価しているのかをランキングでまとめていないんですよね(あと挙げたゲームがどんなゲームなのか分からん)。

 そこで「<質問1>2015年に発売されたゲームの中で、最も感心させられた(あるいは衝撃を受けた)タイトル」で挙がったゲームを手作業でカウントして、2票以上入った16本のランキングを作成してみました。1人で2つ以上の作品をあげている人もいるのですが(ジェン・デザインの上田文人さんは5つも挙げている)、すべて有効票にしています。

 

▼第1位(29票) 任天堂『Splatoon(スプラトゥーン)』(Wii U、5月28日)

 イカを操作して戦うTPS(三人称視点シューティング)なのですが、普通のFPS(一人称視点シューティング)やTPSと違い、インクを発射し、そのインクを塗った面積で勝負を決める斬新さが話題に。床をインクで塗るだけでも自チームの勝利に貢献できるので、あまりうまくない人でも楽しめるゲームバランスになっています。

 リアル寄りの他作品と違い、ポップで馴染みやすいグラフィックを採用していることも特徴で、年代、性別を問わず受け入れられています。加えてノリノリの音楽も試合を盛り上げてくれます。

 『Splatoon』は29票と、2位に20票差もの大差をつけました。特にスクウェア・エニックス界隈の支持率が高く、『ファイナルファンタジーXIV』プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹さん、『ファイナルファンタジーXI』プロデューサーの松井聡彦さん、『ドラゴンクエストX オンライン』チーフプランナーの安西崇さんが挙げていました。

▼第2位(9票) 任天堂『スーパーマリオメーカー』(Wii U、9月10日)

 マリオのコースを自分で作って、世界中の人にプレイしてもらえるという、“開発者”になれるゲーム。ギミックを選べるだけでなく、コースのデザインもファミコン版から、Wii版までさまざま選べます。もちろん自分でも他の人が作ったコースをプレイできるのですが、数百万ものコースが遊べるようになっています。

 難しいコースや謎解きが必要なコースのプレイがゲーム実況に向いているので、一時期、ニコニコ動画のランキングが『スーパーマリオメーカー』で埋まる「マリオメーカー問題」と言われる事態も発生しました。

 『龍が如く』シリーズ総合監督の名越稔洋さん(セガゲームス)は「新しいゲームソーシャルの形というものをゲームメーカー各社は必死に探っていると思いますが、その結論のひとつに対してあっさり答えを出してしまった」と脱帽しています。

▼第3位(8票) SCE『Bloodborne(ブラッドボーン)』(PS4、3月26日)

 病人である主人公が血の医療と呼ばれる処置を受けた後、目を覚ますところから始まる洋ゲー風味のサードパーソンアクションRPG。強力な敵や陰湿なトラップといったマゾゲー要素が満載なのですが、難しすぎない絶妙な難易度にとどめていることがポイントになっています。

 『信長の野望』『三国志』シリーズゼネラルプロデューサーのシブサワ・コウさんも「ゲームバランスが良かったです」と一言。

Bloodborne(通常版)

Bloodborne(通常版)

 

▼第4位(7票) スパイクチュンソフト『ウィッチャー3 ワイルドハント』(PS4、Xbox one 5月21日)

 ポーランドのゲーム開発会社CD Projekt REDが制作したアクションRPG。怪しい場所を感知できる「ウィッチャーの感覚」を持つ主人公を操って冒険していきます。「ストーリー」「ストーリー&バトル」「ブラッド&ハードコア」「デスマーチ」という4つの難易度を、いつでも切り替えてプレイできます。

 ゲームシステムが似ている『Bloodborne』に関わったSCEの山際眞晃さんが「意識したタイトル」と振り返り、「細部までのゲームの作り込みや、発売後の無料DLC配信など、『ユーザーの方々を喜ばせたいからやっているだけ』だと言わんばかりの強い自負のようなものに触れ、今では良きライバルだと勝手に思っています」と話しているのが面白かったです。

ウィッチャー3 ワイルドハント

ウィッチャー3 ワイルドハント

 

▼第4位(7票) ベセスダ・ソフトワークス『Fallout 4』(PS4、Xbox one、PC 12月17日)

 核戦争により現代文明が崩壊した世界を冒険するアクションRPG。メインストーリーを追ってもいいし、それとは別に自分の好きなことだけをやってもいいという自由度の高さが魅力です。おまけのクラフト機能が人気で、リアル版『Minecraft』と言ってもいいかもしれません。

 シリーズそのもののファンである開発者も多く、『BLADE(仮)』プロデューサー/ディレクターの山本喜代志さん(GameBank)は「記憶を無くしてもう一度最初からやりたい」とまで言ってのけています。

Fallout 4

Fallout 4

 

▼第4位(7票) コナミ『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』(PS、Xbox、PC 9月2日)

 隠れることをゲームの趣旨としたメタルギアシリーズの8作目。主人公のスネークを操り、敵を倒したり、仕掛けを攻略したりしながら、目標達成を目指すアクションゲーム。今作は時間経過や天候変化の概念を取り入れたオープンワールドを採用したことが、最大の特徴になります。

 12月16日にコナミを退職した小島秀夫さんが最後に関わった作品であることでも知られ、その意味から投票したと思われる人も少なからずいました。Mad Catzのマーク・フリオさんは「TVゲームのファンとして、今年小島秀夫氏が関わった全ての仕事は衝撃的でした」とまでコメント。退職後に小島さんが立ち上げたコジマプロダクションへの期待も寄せていました。

メタルギアソリッドV ファントムペイン

メタルギアソリッドV ファントムペイン

 

▼第7位(4票) バンダイナムコエンターテインメント『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』(iOS、Android 9月3日)

 さまざまな個性を持ったアイドルを育てて、ステージに挑むリズムゲーム。ゲームシステムは既存の人気アイドルリズムゲーム『ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル』と似ているのですが、3Dのライブ演出が出色の出来。最初に見たときは僕も感動しました。家具を好きなように配置することで、自分だけの事務所をデザインできるルーム機能も人気です。

 『バレットガールズ』『オメガラビリンス』の臼田裕次郎さん(ディースリー・パブリッシャー)も「スマホのゲームで、ここまで可愛い3Dキャラを出せるのか! と驚愕しました」とコメント。古い端末だと3Dモードが動かないこともあるので、スマホのスペック向上によって誕生したゲームとも言えるでしょう。

▼第7位(4票) ブリザード・エンターテイメント『Hearthstone: Heroes of Warcraft』(PC、iOS、Android 2014年3月11日)

 2014年にスタートした、米国発のオンライン対戦カードゲーム。ミニオンやスペル,武器などのカードを使って、先に相手のHPをゼロにしたほうが勝ちというシンプルなルール。対戦はわずか数分で終わり、奥が深いものでありながらも、気軽にプレイできることが魅力となっています。

 日本語版が10月21日のアップデートで追加されたことでランキング入り。『ドラゴンクエストX オンライン』の齊藤陽介プロデューサーは「正直、英語版からやってれば」と後悔していました。

 

▼第9位(3票) エレクトロニック・アーツ『Star Wars バトルフロント』(PS4、Xbox one、PC 11月17日)

 『スター・ウォーズ』の世界を舞台に、兵士として戦うアクション・シューティングゲーム。主な題材となるのは初期三部作『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』『エピソード5/帝国の逆襲』『エピソード6/ジェダイの帰還』です。オンラインで最大40人での同時プレイをできることが魅力となっています。

 多くの熱狂的なファンを持つ『スター・ウォーズ』シリーズの作品だけあって、『BLAZBLUE』シリーズプロデューサーの森利道さん(アークシステムワークス)は「『大きな子供』達の『夢』を叶えたゲーム」と総括しています。

Star Warsバトルフロント

Star Warsバトルフロント

 

▼第9位(3票) スクウェア・エニックス『MOBIUS FINAL FANTASY』(iOS、Android 6月4日)

 『ファイナルファンタジーVII』『ファイナルファンタジーXIII』を手がけた北瀬佳範さんがプロデューサーとなって制作されたスマホ向けRPG。カオスを倒す光の戦士になることを目指していきます。『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』と同じく、スマホとしては破格のクオリティのグラフィックが売りです。

 3DアクションRPG『白猫プロジェクト』をスマホで一足早くリリースした浅井大樹プロデューサー(コロプラ)も「素晴らしい作り込みのグラフィックや演出、スマートフォンで実現させてしまう技術力、随所に散りばめられたFFらしさなど、スマートフォンゲームもここまで来たか」と驚いています。

MOBIUS FINAL FANTASY

MOBIUS FINAL FANTASY

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▼第11位(2票) Toby Fox『Undertale』(PC 9月15日)

 「誰も死ぬ必要のないRPG」をコンセプトとしたインディーズゲーム。Kickstarterのクラウドファンディングで5万1124ドルの出資を得て開発されました。マップの仕掛けを解いて、道中の敵と戦うのはほかのRPGと同じですが、コンセプトの通り、すべての敵と仲良くなれる道が用意されています。

 動画配信サイトTwitchのVictor Denchartphanディレクターは「『MOTHER』シリーズに似た世界観でノスタルジックな感じがある一方、現代的であり格調高い文章が印象的」と評しています。

 

▼第11位(2票) バンダイナムコゲームス『鉄拳7』(アーケード 2月18日)

 対戦格闘アクションゲーム『鉄拳』シリーズの最新作。アーケード向け対戦格闘ゲームとして初めて“店舗間のオンライン対戦”を実現、自分と近い腕前のプレイヤーとマッチングされます。

 通信対戦の仕組みには、バイキングの尾畑心一朗代表も「あと数年早く実現されてたらアーケードのビデオゲームの状況も大きく変わったのかもと考えてしまう一作」とコメントしています。

 

▼第11位(2票) CLARITY STUDIO/DMMゲームズ『刀剣乱舞-ONLINE-』(PC 1月14日)

 名刀を擬人化した“刀剣男士”を集めて敵を倒していく、育成シミュレーションゲーム。ブラウザでプレイするのが特徴で、女性向け『艦隊これくしょん』と言ってもいいでしょう。Twitterやpixiv、コミケなどでの二次創作も盛り上がっています。

 女性向けゲームの元祖『アンジェリーク』を生み出した、コーエーテクモゲームスの襟川恵子ゼネラルプロデューサーも「刀の擬人化という卓越したアイデアで、女性を魅了し刀女子を生み出した」と評価しています。

 

▼第11位(2票) Dennaton Games『HOTLINE MIAMI 2 Wrong Numbers』(PS、PC 3月10日)

 海外で人気を博したインディーズタイトル『Hotline Miami』の続編。2D見下ろし型アクションゲームで、見た目は1980年代のアーケードゲーム風ですが、過激な暴力表現と特徴的なストーリーで人気を集めました。

 グラスホッパー・マニファクチュア代表の須田剛一さんは「ここ10年で最高のゲームです」とまで評価しています。

 

▼第11位(2票) Mojang『Minecraft』(PS、Xbox、PC、iOS、Android 2009年5月17日)

 言わずと知れたものづくりゲームの金字塔。ブロックを組み合わせてさまざまな建物を作ったり、サバイバルモードでゾンビと戦ったり、友達のサーバーにおじゃましたりと、遊び方は無限大。リリースから6年以上経ちますが、その勢いは衰えません。2015年は10月16日にストーリーモードが追加されました。

 動画配信については黙認するメーカーも多い中、いち早く公認。『戦国BASARA 真田幸村伝』プロデューサーの野中大三さん(カプコン)も「動画配信という流行りのメディアにもマッチしたことも楽しめた大きな要因ですね」と、動画をキーに挙げています。

 

▼第11位(2票) セガ『龍が如く0 誓いの場所』(PS4/PS3 3月12日)

 アクションアドベンチャー『龍が如く』シリーズの最新作。タイトルに“0”とあるように第1作『龍が如く』の17年前の1988年が舞台となり、桐生一馬と真島吾朗を主人公に、神室町と蒼天堀の2都市を駆け回ります。

 『ドラゴンクエストX オンライン』ディレクターの齋藤力さん(スクウェア・エニックス)は「メインのゲーム部分もそうですが、地上げシステムやポケサーなども含めて本当に良く作ってある」と感心していました。

龍が如く0 誓いの場所

龍が如く0 誓いの場所

 

▼ライブ(生放送)と向き合うゲーム業界

 ゲーム業界の150人へのアンケートなのですが、挙がったタイトルは79本と結構バラけました。業界人だけあって、さまざまなタイトルをプレイしていることが分かります。

 一方、ゲームコンパスによると2015年のゲームソフト年間売上ランキングは次表の通りで、ゲーム業界人のランキングと傾向が異なっています(PCゲームやスマホゲームが対象でないこともありますが)。ゲーム業界人は全体的に洋ゲーを好む傾向が強いように見えます。

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 また、ゲーム業界人のランキング上位は動画向きの作品が多いですね。いろいろと話題となった『スーパーマリオメーカー』以外にも、ニコ生で見かける作品が目立ちます。スクウェア・エニックス前社長の和田洋一さんが「エンタメはライブとどう向き合うか整理できた業界から盛り返していく」とFacebookでコメントしているのですが、業界人たちがその解決策を探しているようにも見えました。