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Twitterの「#スーパーリアル麻雀コイン入れたら即天和被害者の会」が真実かP2実機で検証した@東京・柴崎バッティングセンター

 Twitterに「#スーパーリアル麻雀コイン入れたら即天和被害者の会」というハッシュタグがある。

 スーパーリアル麻雀は1980年代後半~90年代を代表するアーケードゲーム。ナンバリングはP1からP7までリリースされており、かわいい女の子たちと麻雀で対局するのだ。

 勝ったらお色気展開に持ち込めるのだが、女の子たちが凶悪な強さ。それを受けてハッシュタグでは「●●のゲーセンで天和を食らった」「友人がやられたのを見てた」といった悲痛な思い出が語られている。

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 しかし、しかしである。「そんなに天和を食らった人がいるのなら、証拠が残っているはず」とグーグルで検索しても、天和の画像や動画はまったく出てこない。

 これは……もしかして冤罪なのでは?

 やましい気持ちは特に本当に絶対になく純粋に麻雀の練習のため、しばしばプレイしていた僕も理不尽なアガリを経験したことはあるのだが、「いきなり天和」といった金返せ的エピソードは記憶にない。

 面白くするために誇張した発言が広まって、事実と認定されてしまったのではないか? もしそうなら彼女たちの名誉を回復してあげないといけない。そう思った僕は、噂を検証することにした。

※作品の画像を研究目的のために引用しています。画像などの著作権は権利元に帰属します。現在、権利元のマイティークラフトが続編のリリースを計画しているので、みんな遊んであげよう!

 最近のゲームセンターでは女性も入りやすくするため、お色気ありの麻雀ゲームを置いていないことが多い。そこで僕が向かったのは、サラリーマンの聖地であるニュー新橋ビル。知る人ぞ知るおっさん向けレトロゲームのスポットである。

 女性客の取り込みをまったく考えていない場所なので、ムフフな麻雀ゲームはいっぱいあったのだが、スーパーリアル麻雀は見つからず。あったのはファイナルロマンスや、プロ雀士が登場する麻雀ゲームばかり。

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 新橋と同じくサラリーマンのメッカの神田でも探すと、タイトーステーションでスーパーリアル麻雀P6(1996年発売)を発見した。

 ただ、よくよく調べると、コイン即天和が報告されているのは、より古いP2(1987年)、P3(1988年)という機種なので、P6の検証は意味がないということで見送りに。

 足で探すのはあきらめてネットで検索すると、高田馬場ゲーセン・ミカドでP2、渋谷会館モナコでP3の稼働情報があった。しかし、ミカドは期間限定、モナコは2013年に閉館ということでプレイできず。

 ゲームセンター以外にも広げると、京都府の喫茶ナポリにP2、愛知県の迎帆楼静岡県のクアハウス石橋旅館にP3が存在すると分かったのだが、いずれも現在は稼働していないとのこと。

 喫茶店や旅館にお願いして特別に動かしてもらうべきか、それともいっそ基盤を買ってしまうべきか……。悩みつつTwitterの画像検索でひたすらさかのぼっていると、大きな手掛かりを発見した。

 「調布 バッティングセンター」で検索すると、京王線・柴崎駅近くの柴崎バッティングセンターがヒット。PRポイントに「ゲームセンター有り」とあるので間違いないだろう。問題はツイート以降の1年で撤去されていないかである。

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 というわけで善は急げとばかりに、柴崎駅へ。筆者の住む秋葉原から、電車を乗り継いで40分ほどの場所である。

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 柴崎駅から5分ほど歩くと、柴崎バッティングセンターに到着。どこにでもあるような姿のバッティングセンターだ。

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 野球人気が低迷している昨今だが、バッティングケージでは子どもから大人まで、さらには女性まで元気にバットを振っていて、良い当たりをかっとばしている。

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 掲示板には野球チームの入団案内や高校野球の成績が貼ってあり、地域コミュニティに根付いていることがうかがえる。貼り紙によると、35年以上の歴史があるということだ。

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 なぜか前横浜DeNAベイスターズ監督の中畑清さんのサインも飾られていた。

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 ゲームコーナーがあるのはバッティングケージのすぐ後ろ。

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 レトロゲームから握力ゲームまで、さまざまなラインアップ。

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 そして奥にあったのがスーパーリアル麻雀P2である。僕はリアルタイムでP2をプレイしていないので初見。いろいろ探し回っただけあって喜びもひとしおである。

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 麻雀専用のボタンが並ぶ特殊筐体は最近では見られないもの。

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 早速、100円玉を入れてプレイ……といきたかったのだが、後ろで小学生が練習しており、教育上の問題があるため、昼間のプレイは控えることに。時間をつぶして、彼らがいなくなった18時過ぎからスタート。

 100円玉を入れて、スタートボタンを押すと、対戦相手のショウ子ちゃんが登場。アニメ『超時空要塞マクロス』ヒロインのリン・ミンメイを思わせるタッチで、ヘアバンドには時代を感じる。

 キャラクターデザインの田中良さんは当時21歳で、今なお活躍しているアニメーターである。P2は滑らかなアニメーションが画期的で非常に評価が高かったそうなのだが、詳しく書くとはてなブログの品位を傷つけてしまうので、これ以上は触れない。

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 ショウ子ちゃんの「行くよ!」のセリフの後、洗牌が始まり、サイコロが振られ、配牌が進んでいく。

 本当に天和は発生するのか? 緊張が走る。

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 「天和来い!」と念じていたのだが、普通に牌を切ってくるショウ子ちゃん。

 ちょっとガッカリ。

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 結局、この局は僕のタンヤオ、三色同順、ドラ1のマンガンで終了。

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 その後も双方アガったり、流局したりしたのだが、そこまで問題に感じるようなことはなかった。

 「これはショウ子ちゃん許されたな!」と思いつつあった5局目、ついに事件が起こる。

 配牌からの流れるようなツモ発声、どう考えてもイカサマの天和である。しかも無駄にドラ3まで乗っている。

 この背景にあるのは、スーパーリアル麻雀P2、P3に搭載されているランクアップシステム。これは稼働時間が長くなるほどCPUが強くなる仕組みで、数十年稼働しているこの筐体は最高難易度になっており、イカサマも致し方なしということなのである。

 こういうところでボッタくられておくと、将来、歌舞伎町のボッタクリバーに引っかからなくなる……と思えば、安い勉強代なのかもしれない。

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 ただ、ショウ子さんの名誉のため、「天和」は確認されたが、「コイン入れたら即天和」はまだ確認されていないとは言っておきたい。僕は心が折れたのでもうやらないが、他の方に柴崎バッティングセンターまで行って、その真偽を確認してほしいところだ。

 また、僕が天和をくらった10月1日は、約400万IDが参加するネット麻雀「天鳳」で、ASAPINさん(@asakarapinpin)が前人未到の2回目の天鳳位(最高ランク)を達成した日でもある。

 最強麻雀ゲーマーVS.最強麻雀ゲーム、ということで、ぜひASAPINさんには最難関と言われるスーパーリアル麻雀P3で「1コインクリアできるまで帰れま10」という、ほこたて対決をやってほしい。

 倫理的な問題はあるが、お色気シーンを映さず、純粋(?)な麻雀対決にしても、見たい視聴者は多いはずなので(むしろその方が多そう)、権利元のマイティークラフトさんには次回作発売時にそうした企画を打ってほしいと願うところである。