5月28日の発売以来、ゲーム界隈の注目を一身に集めている任天堂の『Splatoon(スプラトゥーン) 』。
初週の発売本数こそ14万4818本とそこまで多くはなかったものの、任天堂がYouTubeのNintendo Creators Programやニコニコのクリエイター奨励プログラムで公式に利用を認めたことから、動画やイラストがあふれる結果となっています。今までマインクラフトやドラクエ10などをプレイしてきたゲーム実況者たちも、こぞって参戦している状況です。
発売から数日経って、少し落ち着いてはきたのですが、新規要素の“ガチバトル”が追加されたこともあり、まだまだ勢いは衰えていないようです。そこで、このカオス極まる状況の中、どの動画が人気を集めているのか気になったので、再生回数のランキングを作ってみることにしました。
対象は発売日以降にYouTubeとニコニコ動画にアップされていたユーザー動画。そのため、任天堂の公式動画や発売前に行われた完成披露試射会の動画は対象外です。調べたのは6月4日の23時ごろ。
順位 | 再生数 | サイト | 投稿者 | 動画名 |
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1 | 748113 | YouTube | stampylonghead | Splatoon - Turf War - Part 1 |
2 | 662235 | YouTube | DashieGames | SQUID PUHH! LOL [SPLATOON] [GAMEPLAY] |
3 | 578043 | YouTube | The Game Theorists | Splatoon's Inkopolis IS TOKYO! - Culture Shock |
4 | 563381 | YouTube | PeanutButterGamer | Splatoon Review - PBG |
5 | 508720 | ニコニコ動画 | アブ(イカ) | 【ほぼ日刊】 底辺が一流になるまで 【スプラトゥーン】 part1 |
6 | 400828 | ニコニコ動画 | 倭寇(わこう) | 【実況】 スプラトゥーン買いまして。 part1 |
7 | 392044 | YouTube | FGTeeV | Lets Play SPLATOON Part 1: We Are So Not Fresh Yet! Lair of the Octoballs Gameplay #cuttlefish |
8 | 347143 | YouTube | ZackScottGames | Splatoon - Gameplay Walkthrough Part 1 - Intro, Multiplayer, and Single Player (Nintendo Wii U) |
9 | 282452 | ニコニコ動画 | クロトマト | 結月ゆかりのSplatoooooooooooooooooooooooon実況 |
10 | 254053 | ニコニコ動画 | SIGUMA | 元プロゲーマーが塗りつくスプラトゥーン!Sp:1【実況】 |
日本では主にニコニコ動画(ニコニコ生放送)で話題となっていますが、世界的に見ると動画再生数の上位はYouTube。
1位の「Splatoon - Turf War - Part 1」は、塗った面積で勝負する“ナワバリバトル(Turf War)”を実況するというベーシックなもの。友人と2人で実況する形式で、日本の赤髪のともさんに近いように思います。
なぜこれが1位になったかというと、586万人という圧倒的なチャンネル登録者数がいるから。投稿者のstampylonghead(本名:ジョゼフ・ギャレット)さんはマインクラフトがメインのユーチューバーで、チャンネル動画の総再生数は35億回と世界29位にランクするのです。
珍しいのは、7位に入ったFGTeeVさんの「Lets Play SPLATOON Part 1: We Are So Not Fresh Yet! Lair of the Octoballs Gameplay #cuttlefish」。なんと家族でゲーム実況しているのです。家族で楽しめることを狙ったWiiシリーズのゲームとしては、理想的なユーチューバーかもしれません。
日本でも兄弟でゲーム実況をする兄者弟者さんや、子どもが知育玩具をレビューするユーチューバーはいるのですが、家族で登場するパターンは見たことがありません。もしかすると、今後、その空いたポジションに入ってくるプレイヤーが出てくるかもしれませんが。
ほとんどの投稿者がシングルプレイやマルチプレイの様子にMCを加えるという形で動画を制作しているのに対して、しっかりとした企画を立てているのが3位の「Splatoon's Inkopolis IS TOKYO! - Culture Shock」。
内容はキャラクターの動きや景色の元ネタがどこにあるのかを解説するもので、日本文化やゲームに対する造詣の深さがうかがえます。イラストもふんだんに活用しており、海外のユーチューバーのレベルの高さを見せつけられた感じです。
一足先にYouTubeのNintendo Creators Programやニコニコのクリエイター奨励プログラムに登録された『マリオカート8』では、再生回数が100万回を超えている動画がYouTubeに100本ほどあります。これにどこまで迫れるかが、『スプラトゥーン』の勢いを推し量るポイントになるのではないでしょうか。
ちなみに生放送に目を移すと、ニコニコ生放送(ユーザー)では来場者数5万人弱が最高で、常に数十の生放送が行われています。一方、Twitchでは1ケタしか生放送が見当たらないので、海外ではそこまで話題となっていないのかもしれません。
僕は正直、『スプラトゥーン』の盛り上がりが持続するとは考えていないのですが、ゲーム動画の公認は任天堂の大きなチャレンジでもあるので、今後どうなっていくか、見守っていこうと思っています。