2016年度4月期(春アニメ)の第1話がニコニコ生放送で出揃いました。
いつものように番組の最後に行われる視聴者アンケートで「とても良かった」の割合でランキングを作っていたのですが、最終結果は次のようになりました。カッコ内は原作の媒体名で、1話をニコニコ動画で無料配信しているものはリンクをつけています。
→2016年4月期アニメ(春アニメ)、ニコ生上映会支持率ランキング(スクショ付きの結果はこちら)
1位 ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない(週刊少年ジャンプ) 91.5%
2位 くまみこ(月刊コミックフラッパー) 91.3%
3位 ふらいんぐうぃっち(別冊少年マガジン) 89.6%
4位 三者三葉(まんがタイムきらら) 87.3%
5位 Re:ゼロから始める異世界生活(MF文庫) 82.9%
6位 デュエル・マスターズ VSRF(カードゲーム) 81.6%
7位 ジョーカー・ゲーム(角川文庫) 81.1%
8位 ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?(電撃文庫) 80.4%
9位 少年メイド(B’s-LOG COMIC) 76.0%
10位 はいふり(月刊コミックアライブ) 74.6%
11位 牙狼<GARO>-魔戒烈伝-(オリジナル) 66.8%
12位 僕のヒーローアカデミア(週刊少年ジャンプ) 64.2%
13位 キズナイーバー(オリジナル) 63.3%
14位 双星の陰陽師(ジャンプスクエア) 62.0%
15位 文豪ストレイドッグス(ヤングエース) 53.5%
16位 ビッグオーダー(月刊少年エース) 48.5%
17位 ハンドレッド(GA文庫) 43.5%
18位 迷家-マヨイガ-(オリジナル) 39.5%
19位 聖戦ケルベロス 竜刻のファタリテ(ソーシャルゲーム) 21.6%
20位 エンドライド(オリジナル) 20.9%
21位 テラフォーマーズ リベンジ(週刊ヤングジャンプ) 18.3%
『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』『デュエル・マスターズ VSRF』といった人気作品の続編が順調に上位にランクインしたのですが、今季の特徴は新作で80%以上の評価を受けた作品が多いこと。
『くまみこ』『ふらいんぐうぃっち』『三者三葉』『Re:ゼロから始める異世界生活』『ジョーカー・ゲーム』『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』の6作品が80%超えで、70%超えの『少年メイド』『はいふり』も合わせると、8作品が高評価を受けました。
91.3%と新作トップの評価を得た『くまみこ』は、クマを奉る神社に巫女として仕える中学生の少女まちと、ヒグマのナツの交流を描く日常(?)系の物語。東北地方が舞台で、クマが普通に話したり、人間と交流したりしていて、ほのぼのした展開に癒やされます。田舎の日常系物語ということでは『のんのんびより』に近いかもしれません。独特のリズムで流れるOPとEDも魅力的です。
89.6%で新作2位の『ふらいんぐうぃっち』は、ほうきで空を飛べる魔女が、15歳になったら家を出るというしきたりに従い、横浜から弘前にやって来て居候を始めるという話。どこからどうみてもスタジオジブリの『魔女の宅急便』なのですが、現代風に描き直したといえばいいのかもしれません。今の中高生は『魔女の宅急便』をリアルタイムで見ていないでしょうし。
舞台が弘前市ということで、公式サイトでも青森放送を強調しています。『くまみこ』と合わせて、今年は東北地方の聖地巡礼が盛んになるかもしれません。
支持率87.3%の『三者三葉』は、3人の女子高生を中心に繰り広げられる日常系物語。どんだけ日常系物語が氾濫しているんだ、とも思うのですが、まだまだ需要は尽きないようです。
冬アニメでブレイクした『この素晴らしい世界に祝福を!』に代表される小説家になろう系の異世界・チート・ハーレム的な物語も、『Re:ゼロから始める異世界生活』『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』などに引き継がれて人気を集めています(ネトゲの嫁は小説家になろう発ではないですが)。
一方、気になったのは21.6%と低迷した『聖戦ケルベロス 竜刻のファタリテ』。原作はグリーのソーシャルゲームです。ソーシャルゲーム原作でヒットしたアニメはまだ見たことがないのですが、「コンテンツは量産型のパクリでいいので、それよりはプラットフォームからの流入やSEOに力を入れた方がいい」という思想がIT系企業にあることが、ソシャゲ発アニメの質の低下につながっているように思います。