電卓、電子辞書、電子楽器、時計、デジタルカメラなど幅広い製品を扱うカシオ。その基礎を築いた故・樫尾俊雄さんの功績を伝える施設「樫尾俊雄発明記念館」が、成城にあります。
樫尾俊雄発明記念館は樫尾さんの自宅を改装したもの。閑静な高級住宅街にあるため、人数制限が厳しく、予約しないと入場できません。4月上旬に予約して、ようやく今日、訪問できました。
その様子をTwitterで実況していたので、追加の画像なども入れてまとめておきます。
カシオ創業者・樫尾俊雄さんの発明記念館にやってきた。閑静な住宅街の中に普通にあるのがちょっと新鮮。極めてレアなゲーム電卓の展示イベントをしているので楽しみ。完全予約制で1時間に10人までしか見学できないので、予約するのが大変だった pic.twitter.com/CEii9JVZ6w
— すずき@樫尾俊雄発明記念館 (@michsuzu) 2017年5月2日
樫尾俊雄発明記念館は民家を活用した施設なので受付的なものはなし。見学者は予定時間になるとインターフォンを押して係員を呼ぶ仕組み。家庭訪問っぽい pic.twitter.com/8QPwce7jQm
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樫尾俊雄発明記念館がどれだけ住宅街に普通にあるかというと、こんな感じ。周りに商店はまったくなし。しかも成城学園前だから高級住宅街 pic.twitter.com/Z7JjJ8P2id
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予約していた12時30分に入ると、年配の男性が案内役として迎えてくれました。ほかの参加者はおらず。入り口で記名するのですが、前の回には女性が2人来ていました。
時間になると、まず入口のところで樫尾俊雄さんの紹介ビデオを視聴。3分ぐらい pic.twitter.com/yRvDlAVU5g
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玄関には樫尾俊雄さんの胸像。
カシオは樫尾4兄弟で創業したのですが、ほかにも2人の姉妹がいたそうです。ちなみに現在の経営陣も樫尾家です。
樫尾俊雄発明記念館は自宅を改装したもの。昔は入口に娘さんのためのグランドピアノがあって、壁が大理石だったり波打ってたりするのは音響効果を意識してとのこと。ステンドグラスのハクトウワシは自身を表しているそう。高級住宅街で迷惑かけないように平日に人数限定で開館しているとか pic.twitter.com/Vwq923KuES
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邸宅のミニチュアもあります。庭園は一部、一般にも開放。
「14-A」の48万5000円という価格は当時、日産・ブルーバードと同価格。4台しか現存していないそうです。
世界初の小型純電気式計算機「14-A」。並行作業がやりやすいように机の左側に配置したり、ブラインドタッチができるように5が凹んでいたりするのが最初から実用的だった pic.twitter.com/I0cFS6vreI
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世界初の小型純電気式計算機「14-A」が動いているところ。割り算を入力したら、カシャカシャ処理してるのがカッコいい pic.twitter.com/FyEBkkoCJV
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「14-A」後部のリレー装置。
リレー装置が動いているところも合わせて動画にしてみました。
世界初の小型純電気式計算機「14-A」の説明書。たかが計算機だけど結構分厚い pic.twitter.com/CUzr2pwHEz
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「14-A」の回路図と特許。特許は普通、弁理士が申請するものですが、樫尾さん自ら申請したそうです。
貴重な販売資料も展示。
「14-A」の次世代機でプログラム制御できる「AL-1」。パンチカードでプログラムを入力してた時代は知ってたけど、歯車で入力する方式もあるのか pic.twitter.com/p4Uhjk2fXM
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1972年発売の関数電卓カシオ1号機fx-1。数字表記がシュタインズゲートっぽい、というか元ネタなのかな pic.twitter.com/gMcrrZ7eOi
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1972年発売で世界で600万台売れたカシオミニ。プレスリリースで値段の12800円がゴム印なのは、ギリギリまで悩んでいたから。本当はもっと安くする案もあったけど、良い製品だから強気でいこうとなったらしい pic.twitter.com/VjInEwCPUL
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「答え一発」で有名なCMも見られます。
ゲーム電卓は実際に触れます。いずれもシンプルなゲーム性なのですが、ファミコン発売と同時期と考えると、いろいろ思うところがあります。
今回の目玉、ゲーム電卓。ボクシングゲームができる「BG-8」。ひたすらパンチ打ってるだけでクリアできる必勝法を発見した pic.twitter.com/mvgLal1ywb
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数字合わせのゲーム電卓「MG-777」。クリアしてもファンファーレとかないのはハードの限界か pic.twitter.com/TD46ROXv98
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こう見えてシューティングのゲーム電卓「MG-880」。迫ってくる数字の数に発射台の数字を変化させて発車していく流れ pic.twitter.com/n5FvML7ht6
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パチンコのゲーム電卓「PG-200」。わりとシンプル pic.twitter.com/whfoqfhqkf
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樫尾俊雄さんの書斎は存命時のままの配置。普通は奥に机を置くものなのに、入口横に置いているのは、入ってすぐに作業できるようにする機能重視の考え方からなんだろうなと思った pic.twitter.com/GC9pw745NP
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書斎の隣は応接間。
窓からは庭園が見えます。植生にもこだわりがあって、よく見ると木の種類が1本1本異なっています。昔は池にコイが泳いでいたとか。
音の部屋は電子キーボードなど。
時の部屋は時計など。
日経新聞に出した広告。うるう年を認識して日付を合わせてくれる腕時計は1975年当時、画期的だったとか。
樫尾俊雄発明記念館は入場無料ですが、こちらのサイトから予約が必要。直近はほとんど埋まっているので、1カ月は見ておいた方がいいです。ゲーム電卓などは特別展示なので6月30日まで。