3月28日10時から行われた電通グループの株主総会。日本を代表する広告代理店です。東京五輪をめぐるあれこれが記憶に新しいですが、もう今年はパリ五輪が開催されます。
業績は増収減益。来期は増収増益見込み
- | 売上 | 営業利益 | 純利益 | PER | PBR | 時価総額 |
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電通グループ・21年12月期 | 10855億円 | 2418億円 | 1083億円 | |||
電通グループ・22年12月期 | 12438億円 | 1176億円 | 598億円 | |||
電通グループ・23年12月期 | 13045億円 | 453億円 | -107億円 | 18.05倍 | 1.32倍 | 11379億円 |
電通グループ・24年12月期予想 | 13567億円 | 1354億円 | 617億円 | |||
博報堂DYHD・23年3月期 | 9911億円 | 554億円 | 310億円 | 21.19倍 | 1.38倍 | 5395億円 |
サイバーエージェント・23年9月期 | 7202億円 | 245億円 | 53億円 | 69.84倍 | 4.14倍 | 5586億円 |
※株価は株主総会の前営業日終値を使用。PERは予想、PBRは実績
2013年にイージスを買収して以来、電通グループでは海外売り上げが国内を上回るようになりました。ただし、直近の売上成長率では海外の不調が目立っています。
ディールラボによると、広告代理店の世界市場シェア(2021年)は1位WPP(5.41%)、2位オムニコム・グループ(4.47%)、3位ピュブリシス・グループ(3.71%)、4位アクセンチュア(3.22%)、5位インターパブリック・グループ(3.19%)で、電通は6位(2.95%)。
日本の広告市場全体に目を向けると、2023年の総広告費は前年比3.0%増の7兆3167億円。1947年に推定を開始して以降、過去最高だった前年をさらに上回りました。
近年はインターネット広告費の伸びが著しいのですが、2023年は前年比7.8%増とやや伸び悩んでいる雰囲気も。
電通もセプテーニHDなどをM&Aしたことで、急速にネット広告比率が高まっています。電通の社長はかつては新聞局長出身ばかりだったのですが、媒体別広告費の変化も受けてか、2011年に就任した石井直さん以降は営業局長出身が多くなっています。
媒体 | 2018年総広告費(電通売上、媒体内シェア) | 2023年総広告費(電通売上、媒体内シェア) |
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新聞 | 4784億円(773億円、16.1%) | 3512億円(459億円、13.0%) |
雑誌 | 1841億円(233億円、12.6%) | 1163億円(115億円、9.8%) |
ラジオ | 1278億円(157億円、12.2%) | 1139億円(118億円、10.3%) |
テレビ | 1兆9123億円(6984億円、36.5%) | 1兆7347億円(5731億円、33.0%) |
ネット | 1兆7589億円(1918億円、10.9%) | 3兆3330億円(4015億円、12.0%) |
ここ一年の主な動き
2023年4月28日 「日本の広告費」の歴史から読み解く、時代の変化
6月9日 「東京2020 オリンピック・パラリンピック関連事案に関する調査検証報告書」を公開
6月27日 電通アニメソリューションズ設立でアニメ事業を強化
6月28日 没入型ソーシャルプラットフォームを運営するRoblox社とパートナーシップ契約を締結
7月3日 英国「タグ社」買収を完了
10月13日 AIを活用したバーチャルキャラクター制作のためのプラットフォームを提供する米国「インワールドAI社」に出資
11月7日 VRゲームの開発力およびパブリッシュ力を強みとする国内スタートアップ「MyDearest社」に出資
12月13日 「世界の広告費成長率予測(2023~2026)」を発表
2024年2月 「2023年日本の広告費」を発表
3月5日 【独自】「東京都プロジェクションマッピング事業」は電通ライブが受託-グループの電通は都の入札指名停止の中で(よい旅ニュース通信)
手元資金(ネットキャッシュ)の推移
自社ビルをリースバックして手元資金を増やしたのですが、直近ではマイナスになっています
- | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 |
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営業CF | +1397億円 | +808億円 | +752億円 |
投資CF | +2622億円 | -243億円 | -1462億円 |
財務CF | -2321億円 | -1881億円 | -1536億円 |
- | 2021年12月末 | 2022年12月末 | 2023年12月末 |
現預金 | 7235億円 | 6037億円 | 3906億円 |
有利子負債 | 5791億円 | 5324億円 | 4944億円 |
ネットキャッシュ | 1443億円 | 713億円 | -1037億円 |
議案
(1)取締役9名選任
前年株主総会 | 今回候補者 |
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ティモシー・アンドレー | ティモシー・アンドレー(取締役会議長) |
五十嵐博 | 五十嵐博(代表取締役社長CEO) |
曽我有信 | 曽我有信(チーフ・ガバナンス・オフィサー) |
▼ニック・プライデイ(CFO) | 【社外】松井巖(元福岡高等検察庁検事長) |
【社外】松井巖 | 【社外】ポール・キャンドランド(元ディズニーJP社長) |
【社外】ポール・キャンドランド | 【社外】アンドリュー・ハウス(元SIE社長) |
【社外】アンドリュー・ハウス | 【社外】佐川恵一(元リクルートHD・CFO) |
【社外】佐川恵一 | 【社外】曽我辺美保子(公認会計士) |
【社外】曽我辺美保子 | 【社外】松田結花(公認会計士) |
【社外】松田結花 |
株主総会のTwitter実況
株主総会の様子は僕のTwitter(@michsuzu)で「#電通株主総会」のハッシュタグをつけてツイートしていたので、まとめておきます
【アンケート】
— すずき (@michsuzu) March 27, 2024
あなたは電通のことが好きですか? #電通株主総会
会場のベルサール汐留に着いた
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
会場近くには電通本社ビル(リース中)。汐留のこのあたりはリモートワークの広がりもあってゴーストタウン化してると言われていますが、施設の案内板も抜けが目立ってて寂しいですね。個人的にはマックがなくなって作業しにくくなったのがかなしい #電通株主総会 pic.twitter.com/So6bTrciGl
開会5分前の9時55分時点の出席株主数は100人ほど。他社総会と比べると、中年でスーツの取引関係者っぽい人が多め
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
前方スクリーンではAdoさんとマックのコラボCMなど手掛けたCMや、最近M&Aで力を入れてるAI関連のPVなどが流れる。SDGsっぽい内容も目立つかも #電通株主総会 https://t.co/zi808DUP2S
定刻の10時になって株主総会開始。議長は五十嵐博社長。去年まではコロナ禍ということの前置きがあったけど、今年はなし。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
基準日時点での株主数は4万5061人、議決権を行使する株主数は1万748人。監査委員長の松井巖さんから監査報告、「指摘すべき事項はない」とのこと #電通株主総会 pic.twitter.com/LY88p0jEqt
4分間の映像で事業報告。内容は決算説明会資料と似たような感じ #電通株主総会 https://t.co/jOFOsEueq8 pic.twitter.com/tOGiL1Rqh3
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
対処すべき課題の説明前に、オリンピック・パラリンピック競技大会関連事案への対応状況と、意識行動改革について説明。内容はリンク先のページと同じ
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
再発防止策として17の施策に取り組んでいて、現在までに7施策が完了、8施策が一部完了とのこと #電通株主総会 https://t.co/rUnH7rwoZ6 pic.twitter.com/p1yReLdFRU
対処すべき課題について、五十嵐議長が説明。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
「買収に偏重した成長戦略をとっていたことで内部投資が不足していた」との反省から、2024年は経営資源をM&Aではなく、コアビジネスの強化へ集中的に振り向けることが大きな転換点。そして新中期計画は2024年後半に発表とのこと #電通株主総会 pic.twitter.com/h0vjKlcpbY
取締役9名選任の議案について説明。今年はニック・プライデイCFOが外れるだけ(2月13日に退任済)
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
10時23分から質疑応答へ #電通株主総会 pic.twitter.com/ivLLQLhhAv
Q(すずき) 東京オリパラを巡る談合事件に関する経営責任について。問題が発生した2018年当時のオリパラ事業の担当役員に報酬返上要請するのは分かるが、調査検証委員会を設置した2023年時点の榑谷典洋CEOと綿引義昌COOに報酬返上要請する理由が分からない → #電通株主総会 https://t.co/7YRQKBrNFl pic.twitter.com/VjcOY9kKsU
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
→ 特に榑谷CEOは2018年当時は電通デジタルにいたので、事件とは関係ない。なぜ2023年時点ではなく、この中に五十嵐社長もいるが2018年当時の経営陣に経営責任をとらせないのか、社外取締役はこれが適切だと考えているのかを教えてほしい #電通株主総会
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
五十嵐:2023年2月に発表したリリースの内容を再度ご確認いただければ。本事案に関しては2018年の担当役員に経営責任として、報酬の自主返上要請をした。2023年時の榑谷、綿引に関しては、事件発生当時の経営責任を求めたのではなく、#電通株主総会
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
五十嵐:2022年からの捜査対応に対しての責任を明確にする意味で報酬返上を求めた。執行側でそういう判断をしたが、監査委員会などでも確認していただいている
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
松井:責任の取り方については執行側の判断が第一。取締役会や監査委員会でも報告を受けている #電通株主総会
松井:2018年当時に役員をしていなかった榑谷や綿引の責任は、社会に存在する電通という存在の、2023年の立場に置いて経営責任者にいるということで、社会的な責任が生じるのは確かなので、このような判断をした、という執行役の判断は社外取締役としても理解できる #電通株主総会
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
Q 東京五輪の公判では、電通はテスト大会の談合は認めたが本大会は認めていない。状況証拠から官製談合と認識している。組織委員会に出張していた政府や東京都が気付かないわけがない、電通だけでなく行政側の責任が問われないのは不公平。行政の悪事をメディアにもアピールしてほしい #電通株主総会
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
綿引:公判において、テスト大会の計画立案業務では談合があったと認めたが、テスト大会の実施業務、本大会の運営業務は随意契約という認識で否認している #電通株主総会
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
綿引:我々が利益をいただくために実施したわけではなく、オリパラの成功のため、組織委員会からの要請によって調整した。公判の中できっちり主張させていただいて、審判をあおぐことにしたい #電通株主総会
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
Q 裁判で電通は「東京五輪で467億円の赤字を出した」と主張、「お国のために身銭を切った」と同情をあおった。2023年の株主総会で「信頼を取り戻したら再度参入したい」と言ったが、国のために赤字事業を続けるべきではない。続けるなら説明責任をとるべき #電通株主総会 https://t.co/D0RdTwRyYh
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
綿引:事業という面では収支は合っていた。組織委員会に長年、出向者を出していて、関わった従業員の人件費や間接コストを勘案すると、このような数字になった。事業収支自体で赤字ではない。新型コロナで1年延期があったり、コロナ下で難しいオペレーションが求められたことに #電通株主総会
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
綿引:従業員が最後まで取り組んだ結果。成功に向けて取り組むことが、社会貢献や株主価値の向上につながる。スポーツは社会にとって重要なので、電通は引き続きスポーツ事業に貢献したい。スポーツガイドラインを設けて、より高い透明性と公平性を確保した上で取り組んでいきたい #電通株主総会
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
Q 多くの会社が株主総会のストリーミング配信をしている。丁寧に説明しているなら会社のイメージも良くなるし、株主総会をきっかけに興味を持っていただく機会にもなるので、ストリーミング配信をしてほしい
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
五十嵐:貴重な意見としてたまわります #電通株主総会
Q NHKがネットの必須業務化を目指していて、ネットがつながるなら受信契約というのを将来的に目指していると多くの有識者が言う。受信料という制約が加わる中での視聴についてどう考えているか。今後のテレビについて、どのように考えているのか #電通株主総会 https://t.co/MKkv41BC3z
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
佐野傑:NHKの戦略に関しては、述べる立場にない。民間放送の適切な経営のために事業をやっていきたい。我々は企業のマーケティングを高めていくような事業をしていきたい。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
五十嵐:視聴者の需要も変わっていく中で、ステークホルダーと将来を見すえて議論していきたい #電通株主総会
Q JOC元理事と電通元専務でもある高橋治之氏について電通の見解を聞きたい。JOC理事としての立場は裁判所が評価するが、電通時代の高橋については電通が責任を持って評価しないといけない。バブル時代から五輪招致までどういうことをしていたかを、電通は把握しているのか → #電通株主総会
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
→ 不正な動きや取引はなかったのか。社内における利益供与はなかったのか。電通をイメージダウンさせたので、社として告訴するつもりはないのか。電通は今も昔も世間をなめている。電通は賭けマージャンや賭けゴルフが横行しているが、今の風土改革に引っ掛かると認識してほしい
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
五十嵐:高橋と私は入社年次が17年違うので、一緒に仕事をしたことはない。すでに2011年に退社しているので、現在の高橋について私たちがコメントすることは適切でない。当時の業務の中で役割を担ってきたことについては、歴史的な経緯があり、いろいろな仕事で貢献いただいたことも確かにあった。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
五十嵐:何らかの不正があったか、コンプライアンス上の問題があったかは、明確には把握していない。「過去の精算が必要なんじゃないか」という指摘は受け止める。意識行動改革ではオリパラの談合事案に関連して、しっかりと業務を見直して、正しい透明性のある、
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
五十嵐:ステークホルダーに信頼される業務内容に変革するプロセスを歩んでいる。将来に向けて我々の企業風土を作っていくことが、企業価値向上に必ず資すると思っている。意識行動改革を多くの社員、役員がしっかり取り組んでいる。今の私たちの取り組みを将来目線で確認いただき、応援いただきたい
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
曽我有信:1点申し上げたいのは、高橋が関わったのは、談合問題ではなく、個人としてのオリパラに関わる贈収賄案件で、当社は一切ここには関係していない。高橋本人は当社を離れて長い。贈収賄案件も組織委員会理事としての活動で、電通の元役員というのは重要な部分を占めていたとは理解していない
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
曽我:現時点で当社が原告となって高橋を告発する法的根拠はないと認識している。インテグリティ(誠実さ)を、当社のこれからの新しい企業文化として構築していかないといけない。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
曽我:賭けゴルフや賭けマージャンの話が出たが、当社で横行しているような事実は一切ない。今、置かれている社会の中での責任は認識しており、社員が何を考えて、何の能力を持たないといけないのかを認識している。重々認識した上で、社会に対する貢献を果たしていきたい
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
Q 今回の株主総会で昨年の決算を発表すべきニック・プライデイCFOが決算発表前日に退任している。その人の報酬は、昨年の最終赤字に含まれている。株主のみなさんはこれに納得いくのかな。海外から人材を勧誘したが、数年で入れ替わっている → #電通株主総会 pic.twitter.com/aEfVncXvaK
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
→ 「バースやクロマティを連れてきてくれ」とは言わないが、電通生え抜きの人材を育てないのか。中に良い人材はいないのか。五十嵐社長は「社内の人間にグローバル事業を任せると、自分の立場が脅かされる」と思っていたりしないですか
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
谷本美穂:個別の取締役の報酬についてはこちらでお答えできないですが、立場に関係なく、役割とマーケットベンチに応じた給与ということで、できるだけフェアにするよう検討している。取締役、シニアについては報酬委員会と一緒に、社外のアドバイスもいただいて、報酬を協議している
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
谷本:人材活用について。生え抜きというか電通の人材がグローバルで活躍するように、というのはその通り。どのポジションでもここから先は国籍やジェンダーなどに関係なく、スキルで一番ふさわしい人を抜擢するのが第一。そういった制度に取り組んでいきたい。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
五十嵐:生え抜きを育てるのも大事なテーマ。直近の体制でも40代の人材が海外にも直接出ていて、自分の役割を担い始めている。「One dentsu」ということで、海外と日本の事業を一体として取り組むようにしている。クライアントにもしっかり国内外に同じように向いていく、
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
五十嵐:統合して力を発揮できるよう体制を変えて進んでいる。グローバルCOOのジュリオ・マレゴリも参加して進めている。昨年度は大変厳しい結果だったが、いろんなピッチにも勝っているので、良いニュースを株主にも伝えられるよう、ご支援に応えられるようしていく。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
Q IR資料で売上を地域別には示しているが、セグメント別には示していないので、広告業や情報サービス業でそれぞれどれだけとか、前年比とかの数値が欲しい
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
五十嵐:貴重な意見として拝聴、検討させていただく。 #電通株主総会 pic.twitter.com/35ngZZhFLC
Q 日本の広告費のデータをみると、ネット広告が伸びている。電通はネット広告の拡大をどれだけ取り込めているのか。 #電通株主総会 https://t.co/grkjxCphMP pic.twitter.com/pF9XARZTm8
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
佐野:ネット広告の伸びは市場の成長率に比べてビハインドしているが、2023年第4四半期は市場成長率以上の伸びをみせた。デジタルもマスメディアも、来年はより良い報告ができるのでは。顧客企業の成長のためにそれぞれの領域できちんと成果があがるようにしたい
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
Q 電通デジタルにいた方が下請けと共謀して、数年間横領していた。電通デジタルは把握していると思われるが、まだ関連会社に在籍している。会社のお金、間接的に株主のお金をかすめ取るような企業文化は早急に改めてほしい #電通株主総会
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
綿引:お話の件は確実にここと把握できないので回答は控える。ただ、電通デジタルでそのような案件はあり、当該会社とは取引を停止している。こうしたことが起きた場合、社内で厳正に対処、社内の手続きに沿って厳正に処分している。仮に我々が把握していないことがあれば、責任を持って調査したい。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
五十嵐:スピークアップという内部通報制度を整備している。グローバルで完備しており、匿名で告発可能で、心理的安全性を担保している。このような事象があれば、経営の中で把握していくが、従業員サイドからも通報できる対応をとっている。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
Q NHKによる番組のインターネット配信が補完業務から必須業務になると3月1日に閣議決定された。これは民業圧迫で、日本新聞協会も反対している。時代は放送ではなく通信の時代で、受信料は時代遅れ。NHKと密接な関係を保っている電通は、NHKに助言するべきでは #電通株主総会 https://t.co/fAsEr9nuiO
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
佐野:放送法に関しては、我々が意見を申し上げる立場にはないが、求められたら適切な場所で述べていきたい。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
Q(すずき) 日本の広告費のデータをみると、毎年10%以上成長していたネット広告市場が、2023年は前年比7.8%増にとどまっている。ネット広告市場の成長が鈍化しているようにみえるが、電通ではこれを一時的なものとみているのか #電通株主総会 pic.twitter.com/GlkTuoaYDw
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
綿引:ネット広告市場は昨年やや鈍化したようにみえるが、4マス(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)の広告市場を超えており、弊社の売上に占める割合でも20%を超えている。特に動画広告はこれまで以上に成長していく分野ととらえている。一時的に鈍化したが、まだまだ成長する領域ととらえている
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
Q(すずき) インターネットで実業家の前澤友作さんや堀江貴文さんら著名人を騙った詐欺広告が増加していて、ネット広告の信頼度が大きく下がっている。プラットフォームの問題かもしれないが、電通や業界として、詐欺広告を排除していくことはしないのか #電通株主総会 https://t.co/8ioXJQ4N8A
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
綿引:詐欺広告やフェイクニュースについては、ゆゆしき問題ととらえている。弊社だけでなく、弊社が理事も務めているJAAA(日本広告業協会)でもきっちりした対処をしないといけないとして働きかけしている。弊社でもきっちり審査して、我々の中でも起こさないようにしている。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
※ここは「JAAA(日本広告業協会)」としていたのですが、聞き間違いで正しくは「JIAA(日本インタラクティブ広告協会)」ですね。申しわけございません
Q 電通は東京五輪の談合事件で入札停止処分を受けたが、グループ会社の電通ライブが阪神優勝パレードや、東京都のプロジェクションマッピングの委託を受けたと批判されている。電通ライブは問題ないと考えただろうが、信頼回復のために辞退すべきだったのでは #電通株主総会 https://t.co/kcaiTr7z6B
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
綿引:省庁・自治体から入札停止を受けたことについて、深くおわびする。34件の入札停止を受けて、今日の段階では東京都、愛知県、長久手市が残っている。他の省庁・自治体は、入札停止が明けている。大阪府の優勝パレード、東京都のプロジェクションマッピングを受注したことは事実。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
綿引:システム開発やイベント運営、実施、PRなどの専門性を持った会社があって、適切な手続きのもと業務を行っている。高い透明性と公平性を確保した上で、官庁や自治体のルールに従って適切に対処している。電通ライブも手続きに則って当該事業を受託している。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
Q 「高橋治之さんを法的に訴えるようなことは起きていない」ということだがあります。週刊文春2月15日号の高橋治之氏インタビューでは、電通の名誉を汚すようなことを言っている。真偽不明だが、高橋氏を名誉棄損で告訴しないと株主利益を損なうのでは #電通株主総会 https://t.co/zoh2cB1Y8F
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
曽我:昨今、当社に対する誹謗中傷が非常に多いのは現実。当社としても重大と思われるものはひとつひとつ内容を検討した上で断固とした対応をとっていくし、その中には法的措置も含まれる。高橋氏についても当社としても適切に受け止めた上で、今後対応していく
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
Q 当社のイメージアップを考える上で、北朝鮮の拉致問題の啓発活動をしてはどうか。政府が拉致問題の啓発活動をやっているが、超党派の活動。五輪で誹謗中傷されてるからというのではなく、国民の理解が得られるようなことに汗を流していく方が、「電通いいな」という声が挙がるのでは #電通株主総会
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
佐野:貴重なご意見ありがとうございます。弊社のブランドイメージアップは重要なので、本年以降活発にしていく。本業でご理解いただくことがまずは大事だが、社会課題への取り組みもひとつ。適切に判断していきたい。
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
手を挙げていた2名を指名して終了と宣言したところから2名を当てて、質疑応答を終えて議案の採決へ。問題なく可決して、11時37分に株主総会閉会 #電通株主総会
— すずき (@michsuzu) March 28, 2024
参考に読んだ本
・電通100年史別冊『電通人たち』
・福永耕太郎著『電通マンぼろぼろ日記』(フォレスト出版)