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コロナ5類化後にバーチャルオンリー株主総会を開催した上場企業の2023年株価騰落率は平均+5.1%(暫定)

 企業の重要事項を決めるだけでなく、株主への説明責任を果たす場でもある株主総会。

 コロナ禍を経て、配信などでも株主総会の様子を見られるようにする「バーチャル株主総会」を開催する企業が大きく増えました。他に用事がある株主や、会場が遠い株主にとっては、わざわざ現地に行く手間が省けて、大変ありがたい仕組み。バーチャル株主総会はすばらしいので、すべての企業が取り入れるべきです

 そんな中、バーチャル株主総会をさらに進めて、リアルの会場を設けず、オンラインだけで株主総会を開催する「バーチャルオンリー株主総会」を開催する企業も増えてきました。

2023年3月期決算会社の定時株主総会の動向について(東京証券取引所)

 しかし、このバーチャルオンリー株主総会、僕は何社か参加してきたのですが、「株主の経営陣に対する監視監督機能の低下」を招く問題があると感じています。

 特に「業績やガバナンスに問題を抱える企業が、株主の追及をコントロールしやすいバーチャルオンリー株主総会に流れる傾向にあるのではないか」と懸念を抱いています。

 そこで、“コロナ禍”という言い訳ができなくなった5月8日のコロナ5類化後、バーチャルオンリー株主総会を開催した上場企業の2023年の株価騰落率を調べてみました(ただし、会場予約などの関係で、5類化がはっきりしてから株主総会の形式を決めたのは11月以降くらいになるのではないかなとは思います)。

 結構頑張って調べたのですが、抜けがあるので参考数値としてとらえていただければ。表以外の企業をご存じの方がいらっしゃれば教えていただければ幸いです!

 今のところ全26社で、市場ごとのうちわけは東証PRM15社、東証STD5社、東証GRT6社です。

開催日 市場 企業名 22年末株価 23年末株価 23年騰落率
5月        
5月        
6月20日 東証GRT グローバルウェイ 218 156 -28.4%
6月20日 東証STD データ・アプリケーション 862.5 990 +14.7%
6月21日 東証PRM LIXIL 2,001 1,760.5 -12.0%
6月21日 東証PRM アルヒ 1,012 822 -18.7%
6月22日 東証GRT AIAIグループ 579 966 +66.8%
6月22日 東証PRM アカツキ 2,212 2532 +14.4%
6月23日 東証PRM エイベックス 1,684 1368 -18.7%
6月24日 東証PRM アステリア 729 646 -11.3%
6月24日 東証PRM UTグループ 2,260 2444 +8.1%
6月24日 東証STD ガーラ 515 286 -44.4%
6月28日 東証PRM ZOZO 3,260 3175 -2.6%
8月23日 東証STD GameWith 314 303 -3.5%
8月24日 東証STD 日本オラクル 8520 10870 +27.5%
8月29日 東証PRM Sansan 1276 1599 +25.3%
9月22日 東証PRM ユーザーローカル 1280 1842 +43.9%
9月27日 東証PRM グリー 696 570 -18.1%
9月28日 東証PRM メルカリ 2699 2612.5 -3.2%
9月28日 東証GRT フリー 2928 3055 +4.3%
11月24日 東証PRM SHIFT 23340 35820 +53.4%
11月28日 東証STD 出前館 430 502 +16.7%
12月17日 東証PRM GMOペイメントゲートウェイ 10920 9798 -10.2%
12月17日 東証GRT GMOフィナンシャルゲート 7620 10460 +37.2%
12月19日 東証GRT Retty 185 171 -7.5%
12月21日 東証PRM LIFULL 227 179 -21.1%
12月22日 東証PRM コロプラ 628 591 -5.8%
12月22日 東証GRT HENNGE 942 1207 +28.1%
開催企業平均         +5.1%
           
日経平均     26094.50 33,464.17 +28.2%
TOPIX     1891.71 2,366.39 +25.0%
東証プライム
市場指数
    973.33 1,217.60 +25.0%
東証スタンダード
市場指数
    995.35 1,169.31 +17.4%
東証グロース
市場指数
    927.87 891.03 -3.9%