新生FF14の正式サービスが始まったのは2013年8月27日。特定のパッケージを購入した人たちはアーリーアクセスとして8月24日からプレイできたので、それから1年が経ったことになります。
当時、大爆死した旧FF14がこれほどにまで復活できるのかと感銘を受けたのですが、あれから1年なんですね。ニコ生で流れていた「新生FFXIV 1周年記念 14時間生放送」を見ていて懐かしくなりました。
懐かしさついでに、8月27日の渋谷ヒカリエでの発売記念イベントの動画を見たのですが、その最後に吉田直樹プロデューサー兼ディレクター(吉P)が涙を見せつつ挨拶していたのが今見ても心を動かされるので、その内容を書き起こしておきます。
吉田:はい、えー……っと、ちょっとヤバいっす、俺(笑)。
まずご挨拶の前にですね、このアーリーアクセス3日間やってきましたけど、NA(北米)、EU(欧州)のPCのみなさんは、ちょっとメンテナンスが数回入ってしまってですね、貴重なアーリーアクセスのプレイの時間を多少ロストしてしまったので、今日、この放送、全世界に放送されているので、まずその点をおわびさせてください。申しわけありません。
これから先、長い旅が始まるので、その中でそのあたりを挽回していけたらなと思っています。
えー……。
(吉田さん、感極まって後ろを向いて気持ちを落ちつかせる)
ファイナルファンタジー14を引き継ぐことになって、もうすぐ3年になります。当初はそこまでゲームもね、深く触れていたわけでもなかったですし、「まあ何とかできるだろう」と。
あとはやっぱり自分自身、FFが好きで、MMOが好きで……作り直す、もう1回やり直すという話をスタッフに、全員集めてしたのが、みなさんに対外的に発表させていただくたった2日前の12月1日でした(ファイナルファンタジーXIVをご利用のお客様へ重要なお知らせ)。
今でも覚えているのですが、こういうスタジオでちょうど上にミキサー室があって、祖堅(正慶サウンドディレクター)はそこで僕がしゃべるマイクの調整をしてくれていたのですが、祖堅が思いっ切りガッツポーズしてくれているのがものすごい印象的で。
でもプレイヤーのみなさんと本当に開発やっぱりその時、同じで、「どうにかなるの、これ?」だったり、「ちょっときついんじゃないの?」という、やっぱり雰囲気もある中で、本当にひとつひとつ、みなさんに応援をしていただきながら、さっき質問の中でもありました。
(発売記念イベントのQ&Aコーナーにて)
きつい、やっぱりどうしても計画をして、やっぱりMMORPG作るとなると、普通は4、5年かかります。何とか一刻も早く、そのためにはあせらず計画するタイミングも必要、さっき和田(洋一スクウェア・エニックス会長)も「会社経営をやっているとロールはタンク(盾役)です」と言っていたように、僕もタンクのつもりで前面に立って、ここまでやってきました。
(和田さんのコメントは動画の21分48秒くらいから)
で、新生14を作ったのは別に僕ではなくて、本当に世界中のプレイヤーのみなさんとここにいるコアスタッフと、ここに今日来れていない本当、何百人ものスタッフのおかげで今日ここがあります。
正直、泣かないつもりでいたのですが、まだ僕らにとってファイナルファンタジー14、やっと今日、第一歩を新生に向かって、本当に第一歩目を切れただけです。正直、「わざわざ感極まっている暇はないな」と思っています。僕らも開発、先のパッチやエクスパンションに向かって走り出しています。
プレイヤーのみなさんは本当に、特に旧FF14からプレイされている方は途中でコミュニティのメンバーが離脱していったり、外からいろんなことを言われた方もいるんじゃないかなと(参考:私はFF14を続けるよとは - ニコニコ大百科)。自分もMMOプレイヤーとして、それがどんだけキツイかはよく分かるつもりです。
本当に僕らにとってはとても短い3年や2年半だったのですが、本当、プレイヤーのみなさんには長い期間応援していただきましたし、待っていただきました。本当にスクウェア・エニックス一丸となってファイナルファンタジーの名に恥じないだけの今回ゲームをリリースできたと自負しています。
ここから先、MMORPGには完成はありません。みなさんと一緒にこれからも、これまで、今回このファイナルファンタジー14新生エオルゼアは正にみなさんと一緒に作ってきたファイナルファンタジーなので、これからもシリーズの中でみなさんとともに作っていくファイナルファンタジーとして、5年、10年、もっとそれ以上、今日、この場所の初心を忘れずにまた運営を続けていこうと思います。
本当にありがとうございます。そして、これからもどうぞよろしくお願いします。