アイドルやTRPG、BLや鉄道といった趣味性の高い書籍を扱っていることで知られる書泉ブックマート。神田神保町のど真ん中で、存在感を発揮してきました。
しかし、インターネットに販売の中心が移り、書籍よりWebのテキストを読むようになっている昨今。書泉ブックマートもその波に抗えず、9月30日に閉店することとなりました。
書泉グループとしては、神田神保町で書泉グランデ、秋葉原で書泉ブックタワーを継続して運営していきますた。ただ、1967年に開店し、神田神保町のシンボルともなっていた書泉ブックマートがなくなってしまうのは、かなりさびしいことです。
おはようございます。9月30日です。本日の営業をもって、書泉ブックマートは閉店いたします。とはいえ、現在、書泉ブックマートで販売していたジャンルは同じく神保町にある本店の書泉グランデに引き継がれますので、ご安心くださいね。
— 書泉ブックマート (@SHOSEN_BM_ALL) 2015, 9月 29
営業最終日には書泉ブックマートの公式Twitterが「#書泉ブックマート思い出」というハッシュタグで、さまざまなエピソードをツイート。48年の歴史を感じさせられます。
→【本日閉店】「 #書泉ブックマートの思い出 」まとめ。(Togetterまとめ)
昭和42年7月開店の日、1時間前になっても予定の棚が来ず。それでも多くのお客様が店頭でお待ちだったため30分早めて開店しました。まだまだ段ボールだらけの中、お客様はそれぞれ目的の本を探されて買って行かれました。いやー面目ない。ありがとうございました。 #書泉ブックマート思い出
— 書泉ブックマート (@SHOSEN_BM_ALL) 2015, 9月 29
ビル一棟丸ごと書店というのは、書泉ブックマートが全国でも初めてでした。当時、同業の方がたくさん見学に来られました。 #書泉ブックマート思い出
— 書泉ブックマート (@SHOSEN_BM_ALL) 2015, 9月 29
昭和45年11月、三島由紀夫さんが亡くなったとのニュースが入りました。書店員の性でしょうか、すぐに文庫を中心に作品を大量に仕入れました。この時多くの人が三島文学に触れましたが、生前に読んでほしかったと思ったものです。出版界にとっては大きな損失でしたね。 #書泉ブックマート思い出
— 書泉ブックマート (@SHOSEN_BM_ALL) 2015, 9月 30
平成元年、宮沢りえさんの1st写真集がワニブックス様から発売になりました。当日、印刷会社から直接届けられる写真集を待つお客様で2階はごったがいしていました。店内に入れないお客様は外で待つ騒ぎでした。 #書泉ブックマート思い出
— 書泉ブックマート (@SHOSEN_BM_ALL) 2015, 9月 30
せっかくなので、書泉ブックマートの姿を記録に残しておこうということで、最終日に訪れてきました。
店頭には「48年間ご愛顧いただきまして、誠にありがとうございました」との垂れ幕。僕と同様に写真を撮る人が多くいました。
店内の写真撮影も許可しており、階段横や4階フロアではメッセージボードも用意してありました。
地下1階のらしんばんも閉店。
閉店時間の20時30分ごろに再び訪れると、店内にも店外にも人だかりが。
いつもより多いお客さんのレジ前の列の対応を終えてから、20時45分ごろに店長さんが閉店のあいさつ。そして、お客さんたちのカメラのフラッシュがたかれる中、シャッターが下りていきました。