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“10年に一度の災害”ってどのくらいのレベル?

 「関東地方に接近する台風としては、2004年10月の台風22号以来、『10年に一度』の強い台風になるおそれがある」と気象庁が表現した台風26号。本土の被害は軽微だったものの、伊豆諸島では土砂災害などを引き起こし、多くの死者を出しました。

 それにしても“10年に一度”と言われても、数値的にどのくらいのものなのか、いまいち分かりません。そこで、気象庁の統計から10年に一度の記録的な事象とはどのくらいのレベルなのかを調べてみました。

 気象庁の統計は1940年以前からあるので、歴史は70年超。ということは、上位8位までに入れば、10年に一度の規模と言える計算。そこで台風関連のデータを上位8位まで見てみると、次のようになりました。

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 今回の台風26号は風はそこまで強くはなかったのですが、時間雨量は120ミリ近くに達したようです。ものすごい豪雨には違いないのですが、過去の統計を見ると上位20位にも入っていないですね。

 もちろん気象庁の統計は台風以外の豪雨も含めたものですし、関東だけではなく全国規模の統計でもあります。東日本大震災での津波の教訓からか、ちょっと厳しめに警告している雰囲気がありますね。ただ、台風26号で死者・行方不明者が多数出たことを考えると、もうちょっと厳しめにしてもいいかもしれません。

 猛烈な規模の台風27号が新たに近付いていますが、気象庁がどのような動きをするのか注目したいところです。