2016年は初代『ドラゴンクエスト』の発売から30年ということで、記念商品の販売や脱出ゲーム、ライブスペクタクルツアー、ミュージアムなど、さまざまな催しを行っています。
そのひとつが、埼玉県行田市が行っている「ドラクエ田んぼアート」。行田市では毎年、田んぼで稲を活用したイラストを描いているのですが、今年はドラクエがモチーフとなっているのです。
夏ごろがみごろだったのですが、10月16日に刈り取ってしまうということなので、その前に見に行くことに。
田んぼアート最寄り駅のJR行田駅は、秋葉原から電車で1時間ほどの場所。埼玉県でも北の方で、群馬県のすぐ近くになります。
JR行田駅近くの行田市観光案内所にも、ドラクエ田んぼアートの紹介ポスターが貼ってありました。観光資源の少ない場所だからか、扱いは大きめ。
ドラクエ田んぼアートのある古代蓮の里は、JR行田駅から8キロほど離れています。徒歩では厳しい距離。
行田市観光案内所が無料のレンタサイクルを用意しているのですが、すべて貸出済み。
しょうがないので観光バスに乗ることにします。
観光バスは1時間1本ほどなのですが、運賃が100円と安いのが良心的。
観光バスに30分ほど乗ると、古代蓮の里に到着。
駐車場はそれなりにクルマが停まっていたのですが、蓮の開花時期(6~8月)から外れているので、観光客は100人ほどと少なめ。蓮はほとんど枯れていました。
ドラクエ田んぼアートは次画像左の展望タワーの頂上から見えるとのこと。
展望タワーは田んぼアートを見るためだけにあるのではなく、蓮の情報コーナーも兼ねています。
展望タワーに入ると、田んぼアートについての展示もあります。
堀井雄二さんの名(?)ゼリフ「人生はロールプレイング」をもじった「田植えはロールプレイング」の標語を掲げて、田植えの様子を紹介。
外が見えるエレベーターに乗って、地上50メートルの展望台へ向かいます。
こちらが地上50メートルの展望室から見たドラクエ田んぼアート。竜王と戦う勇者とスライムがモチーフになっています。蓮はこの地域の名産ですね。曇っているため暗くなっていますが壮観です。
下の方に距離の目安となる白いラインを描いているのですが、田んぼアートは縦横それぞれ約170メートルほど。
色は稲に何かを塗っているのではなく、稲の品種の違いで表現しています。
カメラで撮影する際、ガラスの映り込みを防ぐためのレフ版もあったりします。
地上50メートルの展望室を1周した動画がこちら。100円で利用できるレトロな望遠鏡もあります。
壁には設計図が貼ってあります。測量もしている写真を見ると、完全にプロの仕事であることが分かります。
田んぼアートは毎年、異なった絵柄に挑戦しています。ほとんどが行田市ゆかりのものなので、今年のドラクエは異色なのでしょう。
2015年には「世界最大の田んぼアート」としてギネスブックも認めています。町おこしとしては、うまくいっている方でしょう。
ただし、地上に降りて、田んぼアートを横から見ると次画像のような感じになって、よく分かりません。展望タワーがないと成立しないイベントですね。
周辺の移動販売車では、クロワッサン+フランクフルトの「ハニワッサン」や、たい焼き風の「ハニワドック」なる謎のご当地商品を売っていました。
ドラクエ田んぼアートは今年だけのイベント。10月16日に刈り取ってしまうので、興味がある方は今週末にでも訪れてみてはいかがでしょうか。