官と民の癒着が問題視される天下り。実際に能力があって登用される例も多いのですが、手心や便宜を期待しての受け入れが批判されてきました。
■元次官の副社長がNHK側の番組確認求める かんぽ報道(朝日新聞デジタル)
そうしたことから国家公務員法で退職後の天下りの報告が義務付けられており、内閣官房が内容を3か月ごとに公開しています。
■国家公務員法第106条の25第1項等の規定に基づく国家公務員の再就職状況の報告(令和4年1月1日~同年3月31日分)
ただ、公開されてはいるものの、量が多いからか、あまりチェックされていません。そこで、省庁トップである事務次官・長官、若くして転職している人、その他気になったものに注目して、取り上げます。
また、国家公務員の若手の離職が増えているという話もあるので、40代以下の離職者がどういったところに転職しているかも合わせて調べました。
公開が3か月ごとなので、この記事も3か月ごとに作っていきます
省庁トップ級
■岡本薫明(財務事務次官→日本たばこ産業)
■氷見野良三(金融庁長官→ニッセイ基礎研究所)
■可部哲生(国税庁長官→西村あさひ法律事務所)
■安藤久佳(経済産業事務次官→辻・本郷税理士法人)
■山﨑重孝(内閣府事務次官→日本電気、日本生命保険)
■鈴木俊彦(厚生労働事務次官→SheepMedical)
■末松広行(農林水産事務次官→ネクシィーズ)
■本郷浩二(林野庁長官→新電力開発)
■山口英彰(水産庁長官→日本中央競馬会)
■栗田卓也(国土交通事務次官→ディー・エヌー・エー)
■斉藤実(警視総監→みずほ銀行)
■松本光弘(警察庁長官→日本生命保険)
気になった転職
■大関伸一(宮内庁管理部車馬課長→菊葉文化協会)
■富田邦敬(警察庁長官官房付→明治安田生命保険、ミクシィ)
■笠原宣(新潟刑務所長→ニトリ)
■中村博通(海上保安庁神戸海上保安部巡視船せっつ船長→水先人)
40代以下の若手離職
法律事務所への転職の場合は、離職ではなく法律事務所からの出向を終えたパターンも多いです
■浜田宰(金融庁企画市場局企業開示課企画官兼企画市場局企業開示課企業統治改革推進管理官→DT弁護士法人)
■鈴木嘉津哉(那覇地方検察庁検事→愛知総合法律事務所)
■田仲信介(大阪地方検察庁検事→ふじ法律事務所)
■光山夏貴(大分地方検察庁検事→渥美坂井法律事務所)
■湊幸浩(総務省国際戦略局付→みなとサポート)
■吉江千夏(さいたま地方検察庁検事→A&A法律事務所)
■西川和志(名古屋地方検察庁検事→森田経営)
■戸根川隆(大阪法務局訟務部付→マネーフォワード)
■三浦孝司(大阪地方検察庁岸和田支部検事→久保法律事務所)
■羽深宏樹(経済産業省商務情報政策局情報経済課ガバナンス戦略国際調整官→森・濱田松本法律事務所)