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【悲報】新刊マンガも立ち読みできた文鳥堂書店が閉店@東京・神楽坂

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 僕は昔から立ち読みが好きでした。お店側にとってはあまり良いお客ではないのでしょうが、週刊ジャンプや週刊マガジンの発売日にはコンビニなどで立ち読みしていたものです。週末にはブックオフで中古マンガを一日中立ち読みしていたものです。

 一度、立ち読みで何円分くらいのマンガを読んだんだろうと気になって、計算したことがあります。土日にそれぞれ10冊くらいマンガ単行本を読むとすると、400円×10冊×55週間で年間22万円。中学、高校の6年間で100万円以上になる計算です。もちろん、欲しい本がある時は立ち読みした書店で買うようにしていたのですが、いやあ本当にそのころはお世話になりました。

 しかし、雑誌や小説、中古マンガを立ち読みできる書店は多いのですが、新刊マンガを立ち読みできる書店は非常に限られています。新刊マンガを立ち読みするのはお金がなく、マナーもあまりよくない小中高生であることが多いので、認めるメリットがそれほどないですからね。

 そんな中、東京で新刊マンガを立ち読みできる希少な書店としてマニア(?)に知られていたのが、東京の神楽坂にある文鳥堂書店です。小さな書店なのですが、新刊マンガのスペースが奥にあって、すべて立ち読みできるのです。僕も近くを通った時には、中に入って新刊を物色したものです。

 先日、その文鳥堂書店の前を通りがかった時、異変がありました。店の入り口にシャッターが閉じていて、荷物を店の中から外のトラックへと移していたのです。

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 シャッターをよくみると、「当店は四月五日をもちまして、閉店する事になりました」という張り紙が。隣では、売れ残った本が安売りされていました。

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 馴染み深かった店なので、残念に思いつつ写真を撮っていると、ほかにも名残惜しそうに足をとめる人がちらほら。立ち読みできる店はある意味、売り上げを犠牲にする代わりに、ファンを多く抱えていると言えるわけで、悲しんでいる人は多いでしょうね。

 最近ではネット書店で立ち読みできるようになったり、普通の書店にも立ち読み用の小冊子が置いてあったりするので、立ち読みできる書店の重要性もちょっと薄れてきています。僕もマンガを置いているネットカフェで新刊を読むようになっていますし。

 そもそも書店自体がオワコンと言われる昨今。新刊マンガの立ち読みを開放することで集客していた個人書店がなくなってしまうのは、時代の変わり目のひとつの象徴とも言える出来事なのかもしれないと思ったりしました。