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サービス終了する『テクテクテクテク』で無課金()でレイド全国2位になった方法を解説&なぜ運営がうまくいかなかったのか振り返ってみた

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 サービス開始からわずか3か月半後にサービス終了を発表したドワンゴの位置ゲーム『テクテクテクテク』。派手な広告展開を行っていたこともあり、早期の撤退は衝撃を持って受け止められました。

 僕は課金していないとはいえ、昨年11月29日のサービス初日からそれなりに遊んできて、いろいろ見えてきたことがあるので、なぜ『テクテクテクテク』がうまくいかなかったかをヘビーユーザー寄りの視点で振り返ってみます。

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レイドイベントで全国2位になった方法

 これまでを振り返る前に、サービス終了発表後に開催されたレイドイベントで全国2位になったので、そこでとった作戦を解説しておきます。

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 レイドに興味のない方は、後半まで飛ばしていただければ。

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 レイドイベントは日本に上陸したゴジラに、プレイヤーが牧場に配置した仲間モンスターを戦わせるというもの。

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 ゴジラに与えたダメージによってポイントがもらえ、ポイントで競われるランキングに応じた報酬がもらえます。

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 牧場に配置できるモンスターは16体。480歩行石(約400円)使うごとに、上限を4体ずつ増やせます。

 ほとんどの人がとった方法は、手持ちの強いモンスターを配置して、経験値アイテムを与えて戦わせ、ゴジラの攻撃で気絶させられたら、気絶時間の8時間後にまたまとめて戦わせるというものでしょう。歩行石がない場合は、それしかないと思います。

 ただ、僕の場合はサービス初期のバラマキ状態だったころの歩行石が残っていて、さらにサークルスプレー1年を使っていたので歩行石の補填がありました。

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 サービス終了するのに歩行石を持っていても意味がないので、これを全部、牧場枠拡大に突っ込みました。

 30240歩行石使って252枠増やして、計268枠に。実際に課金していたら、3万円くらいになる計算です。

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 牧場枠を拡大すると、たくさんの仲間モンスターで攻撃できて、ゴジラに与えるダメージを増やせるのですが、最大のメリットはゴジラの攻撃を分散できることにあります。

 ゴジラは個別に攻撃してくるので、仲間モンスターの数が増えると、1体が受ける時間当たりのダメージが減少します。「268÷16=16.75」なので、牧場拡大前に比べて16.75倍長生きする計算。

 本命の強い仲間モンスターのほかに、大量の弱い仲間モンスターも牧場に。ザコの盾作戦ですが、意外とザコはダメージも与えてくれます。

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 ポイントはザコがやられそうになったら、別れて経験缶にすること。気絶すると枠から動かせなくなるので、気絶する直前に別れることが大事。

 ザコはモンスターエッグを倒すことで補給。普通にやると全滅してダメージを与えられない時間が生まれるのですが、このザコの盾作戦だと殴り続けられるのです。

 こまめにチェックすると大変なので、僕は2時間ごとにザコのHPをチェックして、半分を切っていたら入れ替えていました。

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 本命の強い仲間モンスターは、どれを選ぶべきか。

 一番強いのはドラジュミオンですが、レベル60になってもスマホを傾ける方法で瞬殺できないので、1体倒すのに数分かかります。

 その時間で、瞬殺できるモンスターなら5体以上は倒せるので、瞬殺できる★付きモンスターが候補となります。通常は3体必要なドリップも、★付きモンスターは1体だけで済むので効率的。

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 うなまずなどのそれなりに強い金枠モンスターも瞬殺出来て、1体でドリップできるのですが、ドリップすると54%で経験缶に変化するモンスターチケットを落とさないので評価が落ちます。

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 ドリップすると15%でモンスターチケットLになる★付きモンスターの場合、1体倒した時に得られる経験期待値が48と、経験缶・小と同じくらいになるので。

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 昼と夜で出現する★付きモンスターは入れ替わるのですが、それぞれをまとめたのが次の表。

 この中の瞬殺に〇をつけた★付きモンスター&モンスターエッグをひたすら倒していきます。

・昼(6~19時)

名前 瞬殺 HP ちから まもり 備考 経験期待値
モンスターエッグ - - - L20、M30、S50 57(+16)
純白のエスペランサ 128 34 31 L15、昼夜共通 48(+5)
氷山魔人 〇  112 33 43 L15 48(+5)
バイオクト 〇  100 30 22 L15 48(+5)
パンダブタ 98 28 28 S15 14(+5)
プチ王様 98  28  26  S15 14(+5)
ブタひきパンダ 95 25 24 L15 48(+5)
千獣のレオ 96 25 25 S15 14(+5)
エルドーラ 93 22 20 L15 48(+5)
竜宮のつかい 92 20 19 L15、昼夜共通 48(+5)
ドラジュミオン ×  195 40 35 L15、昼夜共通 48(+5)
ハッピーホルン ×        昼夜共通  
抱きつきバエロン ×       L15、昼夜共通 48(+5)
ご隠居 ×          

・夜(19~6時)

名前 瞬殺 HP ちから まもり 備考 経験期待値
モンスターエッグ - - - L20、M30、S50 57(+16)
オスロッグ 〇  133 34 32 L15 48(+5)
純白のエスペランサ 128 34  31  L15、昼夜共通 48(+5)
ドクーン 〇  115 32 30 M15 28(+5)
赤い魔神 〇  104 31 29  L15 48(+5)
ギューたん 〇  105 29  27  M10 20(+5)
夜叉蟹 〇  93 25 32 L15 48(+5)
竜宮のつかい 92 20 19 L15、昼夜共通 48(+5)
ドラジュミオン ×  195 40 35 L15、昼夜共通 48(+5)
遊星からのX ×        L15 48(+5)
ダークノヴァ ×        L15 48(+5)
抱きつきバエロン ×       L15、昼夜共通 48(+5)
ハッピーホルン ×        昼夜共通  

 表を見比べると分かるのですが、夜の★付きモンスターの方が強め。いろいろ批判はされていますが、こういうバランスを見ると、雑には作ってないんだなと感じます。なので、僕は夜(19~6時)の時間帯だけ、ひたすら狩っていました。

 狩る際は、画面のモンスター表示数に上限があるので場所の選び方が大事。

 マスを塗っていない場所は★付きモンスター&モンスターエッグ&イベントモンスターだけが出現。一方、マスを塗っている場所はそれらに加えて通常モンスター&金枠モンスターが出現。

 なので、★付きモンスター&モンスターエッグを狙う場合は、マスを塗っていない&マスが密集している場所を探すと効率が良くなります。塗りゲーなのに塗っている方が不利になるのはちょっと理不尽な気もしますが。

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 割と単純作業になるので、淡々と続けられる仕組み作りが大切。 

 ちょうどニコ生で『少女革命ウテナ』の一挙放送をやっていて、ながら見しながら「大人になった先にも人生はあるのか」と悩んでいた若いころを思い出したりしました。ウテナというすばらしい作品を改めて見る機会を得られただけでも、『テクテクテクテク』があって良かったです。

 僕が本命の仲間モンスターとして使っていたのは、ちから30以上のオスロッグ、純白のエスペランサ、ドクーン、赤い魔神。これらを獲得でき次第、盾にしているザコと入れ替えていきました。

 さらに経験缶を使ってこれらのレベルを上げていくのですが、ここにもポイントがあります。↓はドラジュミオンの経験値表で他モンスターも同様に成長するのですが、レベルが上がるほど経験値効率が悪くなるのです。

LV HP ちから まもり 次経験 累計経験値
1 195  40  35  240  0
241  52  45  460  240
280  62  54  470  700
319  72  63  550  1170
343 78  68  530  1720
366  84  73  520  2250
390  90  78  540  2770
413  96  84  530  3310
444  104  91  800  3840
10  491  116  101  690  4640
11  514  122  106  700  5330
12  530  126  110  710  6030
13  546  130  113  720  6740
14  569  136  119  740  7460
15  600  144  126  810  8000
30         27500
46         115000
60 1755  440  385    250000

 1体をレベル60にするために必要な経験値で、50体以上をレベル10にできます。それでいて、レベル60がレベル10の50倍以上強いわけではありません。なので、効率の良いところまで上げて、そこで止めておくことがカギ。

 レベル4と10が効率の良いところで、HPが低いと気絶しやすくなって効率が落ちるので、僕は本命の仲間モンスターはレベル10にして並べていました。イベントの残り期間が短くなったら、終了まで生き残れるだけのHPのレベルで止めておく手も使いました。

 なお、まもりというステータスがありますが、これは意味がなくて、どんな数値であろうとゴジラからの攻撃は1発9ダメージ固定です。通常のバトルでも防御力が意味をなしていないので、このあたりは設定が間に合っていなかったのでしょう。

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 ポイントの推移は次の表の通り。

 1~3位が最上位の賞品をもらえるので、とにかく4位のラインだけを見ていました。歩行石を使い切ったためにラストスパートがきかないので、最終日の課金全力追い込み対策で200万ポイント差はつけておかないと厳しいだろうと。

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 この運営はサイレント修正もありそうなので、そういう意味でも先行する必要があります。途中までゴジラを倒せそうにないペースだったので、最終日に攻撃力2倍キャンペーンとかありえましたし。

 また、ゴジラが鎌倉市にいたのですが、位置ゲーであえてその場所にいる意味を考えて、鎌倉市を100%にしたらダメージ倍とかあるんじゃないかと思って塗ってみたのですが、そんなことはなかったです。

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 余った歩行石でモリモリミートを8個(480歩行石)買って、牧場枠拡張と合わせてレイドイベントで使ったのは計30720歩行石。他の上位陣はどのくらい使っていたのでしょうか。

 サービス終了が発表されてなければガチ課金した人もいたと思うのですが、『テクテクテクテク』のセールスランキングが全然上がっていないことを見るに、ほとんど課金されていなかったように思えます。

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 レイドはあまり良いバランスではないと思ったのですが、人が減っていて攻略サイトもない中、手探りで効率的な攻略法を探していくのは楽しかったです。今の時代、攻略法がすぐに出回り、みんなWikiの通りに動いて、最終的には課金の叩き合いで決まってしまいがちなので。

 イベントが終わる前に気になったのは、牧場に送ったモンスターは戻ってくるのかということ。戻ってこないなら、別れて経験缶にしておこうかとも思ったのですが、そこまですることはないかとやめておきました。 

『テクテクテクテク』はなぜうまくいかなかったのか

 レイドについてはこの程度にして、『テクテクテクテク』全体について振り返ってみます。

 僕が初めてこのゲームの存在を知ったのは昨年5月のこと。きっかけはドワンゴの親会社であるカドカワの決算説明資料

 セグメント別の業績予想を見ると、映像・ゲーム部門で売上が前期比88億円増の474億円なのに対し、営業利益を前期比41億円増の70億円と、明らかに営業利益を多めに見積もっていたのです。

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 当時、これは結構話題になって、2018年夏配信予定だったスマホゲーム『エンゲージプリンセス』(2019年4月1日配信に延期)や2018年7月20日公開の映画『未来のミライ』の大ヒットを想定しているからでは、との声がありました。

 念のため、カドカワのIR窓口に電話して聞くと、第二四半期(2018年7~9月)にリリースする予定のゲームの売上利益を入れているとのこと。

 もちろん答えてもらえたのは数字の根拠だけで、どういうゲームなのか詳しく教えてはもらえなかったのですが、後にこれが『テクテクテクテク』だったと分かりました。

 7月ごろ投入予定ということで、当初は『ポケモンGO』のように夏配信予定だったんですよね。

 外で遊ぶ位置ゲーなので夏休みに合わせての配信が望ましいのですが、何らかの理由で開発が遅延、そして次の夏までは待てなかったということで、2018年11月29日の冬休み前のタイミングでのリリースとなったのでしょう。

 なぜ待てなかったのか。

 ここはかなり推測が入りますが、川上量生前社長が業績達成を焦ったからではないかと。次の夏まで延期すると翌期になるので、2019年3月期の通期予想が達成できなくなるのです。

 決算説明資料と同時に出された人事異動のお知らせで、松原眞樹さんが2人目の代表取締役になることが発表されました。複数の代表取締役というのはないことはないですが、かなり異例。

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 上場企業ではディー・エヌ・エーがキュレーションプラットフォーム事業で問題が発生したことを受け、南場智子会長と守安功社長の2人代表取締役体制として、ガバナンス、コンプライアンス・管理体制を強化したことがあります。

DeNA、代表取締役2人体制へ 南場会長が復帰(ITmedia)

 カドカワは表面的には特に問題が発生していなかったので、ドワンゴ系の取締役数がKADOKAWA系の取締役数を上回ることの引き換えとして、KADOKAWA系の松原さんを代表取締役にしたのかな、と当時は思っていました。

 川上さんがブロッキングをかなり積極的に推していて、かなり叩かれてもいたので、燃え尽きた時のバックアップとしても想定しているのではないか、と。
 今、考えると、これは期中での社長交代を想定していたのでしょう。ドワンゴ系の業績が改善しなければ、もう交代だと。川上さんのブロッキングごり押しの背景にも、KADOKAWA系への配慮があったように思えます。

 なお、社長のクビが飛ぶ案件だったにもかかわらず、2018年6月の株主総会ではゲーム事業の営業利益予想や代表取締役2人体制についての言及はありませんでした。

けもフレ騒動は監督降板というより制作体制の折り合いがつかなかったことが原因――カドカワ 2018年株主総会の内容まとめ

 そもそもなぜドワンゴがスマホゲームで勝負をかけるに至ったのか。それは動画サイト運営だけで利益を確保することが難しいことにあります。

 NOTTVやUstreamの失敗は記憶に新しいですし、うまくいっているようにみえるAbemaTVや中国のbilibili動画もゲーム事業の利益に支えられている構造。YouTubeでさえも、苦戦してきました。

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 そんな中、ニコニコはプレミアム会員収入で黒字運営できてきたわけですが、事業環境が変化。本業が厳しくなったので、親和性の高い分野で利益を得ようと、スマホゲームに本格進出したというわけです。

 これは悪いことではなく、むしろもっと早めに進出するべきだったと思います。スマホ系の人材が不足していたことや、川上さんにスマホのガチャゲーに対する忌避観があったことが進出が遅れた要因ではないかと、個人的には考えています。

 川上さんはガチャ課金型ビジネスに批判的だった任天堂の故・岩田聡社長と仲が良かったですからね。今や任天堂はFEHやドラガリアロストなど、ガチャゲーをたくさん出していますが・・・。

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 こういう背景があったので、僕は『テクテクテクテク』のリリースを非常に注目していました。

 リリース直後から遊び始め、最初の週末にはJRで関東大回りもしました。

 純粋に新しい感覚のゲームで、地図をどんどん塗っていけるのはとても楽しかったです。青春18きっぷを使って、普段使わない中央本線や関西本線経由で大阪に行ったりもしました。

 問題はリリースを急いだからか、明らかにテストプレイが足りていなかったこと。

 当初は課金でもらえる歩行石が、課金しなくてもたくさん拾えました。リリース1週間後のアップデートで修正されたのですが、その際には大きな批判がありました。バグや遅延も頻繁に発生。

 魔法が(仮)みたいな名前なことからも、リリースを急いだことがうかがえます。

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 特にガチの位置ゲーマーによるテストプレイが足りていなかった印象。

 塗れる場所がたくさんある序盤は楽しいのですが、現地に行って塗った場所を改めて訪れるメリットがないので、位置ゲームとしてやれることがすぐになくなるのです。

 ランク&レベルや店レベルの上限もそこまで高くないので、一番課金してくれるはずのガチユーザーのモチベーションが上がらないんですよね。ガチの位置ゲーマーのやる気を甘く見ていた感があります。

 快適にプレイするために課金するはずなのに、課金すると面倒な作業を強いられることも問題。

 現地塗りの範囲を広げるサークルスプレーという有力な課金アイテムがあるのですが、より効果の高いものに進化させるため、購入後、何十、何百、何千回とドリップしなければいけなかったのです(後に改善)。

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 現地で塗れる場所がなくなると、TTPを使ってとなり塗りしていくのが中心になります。ただ、やりこむとデイリーボーナスでもらえるTTPが莫大な量になるので、それを消費するだけで数時間かかるように。TTPを余らせて日をまたぐと損をした気分になるので、残業のようにとなり塗りせざるをえなかったことは、プレイヤーを疲弊させたはずです。

 TTPで地図を塗るのも意外と楽しいと気付けた発見はありましたが、そうだとしても塗っている最中に出現するお邪魔モンスターが本当に厄介。レベルが高くなるほどお邪魔モンスターが強くなり、戦闘が長引くので、わざとレベルを低く抑える人もいました。RPGは成長するのが大きな楽しみの一つなのに、それをやらないことが有利になるシステムはどうなんでしょう。

 現地に行っても、TTPでのとなり塗りでも、塗れない場所があることも問題。

 空港は見学の日などを使えば塗れる可能性もありますが、問題は携帯の電波も届かない場所。 

 奈良県をすべて塗ることを目指していたプレイヤーがいらっしゃるのですが、上北山村のとなり塗り不可の1街区で足止めされていました。

 ドコモのサービスマップを見ると、ここはサービス外の地域なので、衛星電話を使うなどしなければ現地でも塗れません。

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 テクテクマップを見ると、塗っている人もいるようですが、位置偽装を使っている可能性が高いと言わざるを得ません。

 そして今のところ、位置偽装などによって処分を受けたプレイヤーの話は聞いたことがありません。これは大変ダメで、ただ位置偽装のプレイヤーが悪いという話ではなく、ガチのプレイヤーも不正をしたと思われてしまう状況を生むんですよね。

 上北山村の件も、衛星電話を使ってめちゃめちゃ頑張って現地で塗った人もいるかもしれないのですが、位置偽装プレイヤーが処分されていないと、ガチなのか不正なのか区別がつかなくなるわけです。めっちゃ頑張ったのに不正と批判されてしまうゲーム、やりたいと思いますか?

 そのため、ガチな人はやり方や現地写真を一緒にアップする必要が出てくるのです。僕がレイドの件について書いたのも、「やったぜ!」という気持ちもあるのですが、不正を疑われないためという意図があります。

 ちなみに領土問題がある地域も塗りの対象で、マジで流行った場合、カニ漁船に潜伏して突撃する輩が出るんじゃないかと心配したりもしました。

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 運営にも問題があります。

 先ほどリリース1週間後の下方修正に触れましたが、僕が経験したのは12月25日~1月8日まで開催された年末年始イベントでのバグ。

 イベントの内容は、期間中に宝箱を開けてもらえるアイテムをどれだけ集められるかというもの。ランキングで上位に入ると、Amazonギフト券がもらえます。

 この時、たまった宝箱が一定量、時間経過で消滅すると動作が重くなってプレイできなくなるという、かなり致命的なバグが発生したのです。

一部のユーザーが激重でプレイ困難に? 総額1000万円お年玉キャンペーン中の「テクテクテクテク」(ガジェット通信)

 僕も発生したので、12月26日にサポートに問い合わせたところ、27日に現在確認中との返信が来ました。

 サポートのメールには「本メールの内容を転載、転送、複写することを固くお断りいたします」とありますが、これは正当な「報道のための利用」であると認識しているので、ご紹介します。問題があればご連絡ください。

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 これの続報が来たのが、イベント終了前日の1月7日。

 続報といっても「不具合を認識している」という内容で、翌8日のイベント終了後のメンテナンスで問題は修正されました。

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 対応が大きく遅れた原因は、12月29日から1月6日がサポートのお休み期間だったため。年末年始をしっかり休めて良い会社だなとも思いましたが、僕の問い合わせの日時から分かるように、問題はお休み期間の前から認識していたはずなんですよね。

 そして、ダメなのはこの件についてTwitterでハッシュタグ付きで強く物申していた人についてはお休み期間前に個別に修正していたこと。本人がツイートで書いていただけなので、本当かどうかは分からないですが、本当ならランキングイベント中のゲーム運営としていかがな姿勢かと思います。

 イベントの賞品がAmazonギフト券と現金に近いものだったので、僕は「品がないな」と思って、逆に急ぎの対応をお願いできなかったんですよね。

 このゲームでは宝箱枠拡張(1週間)を歩行石でできて、僕もイベントではリリース当初のバラマキでもらった歩行石を1万個(課金してたら約1万円)ほど使って拡張していたのですが、バグのせいで活用できませんでした。

 「さすがに補償対象では」と問い合わせると、「全てのお客様が同様の条件で発生していた症状であることを考慮した結果、 個別の補填など、対応はいたしかねますこと、何卒ご了承いただけますと幸いです」との返信。

 僕はバグが起こる前にスパートした分だけでランキングに入ったので、賞品のAmazonギフト券をもらう権利もあったのですが、抗議の意味を込めて受け取っていません。

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 また、どれとはあえて言わないですが、シェアに躊躇するようなイベントを開催する際はよく考えてほしかったです。

 強い政治的ポジションを持っている人を起用するのは、特定の層に訴えたいならアリかもしれませんが、ポケモンGO対抗の広く遊んでもらいたいゲームとしては疑問。逆の政治的ポジションの人が起用されたら、どう思うか想像してほしいです。

 コラボ相手を費用対効果最優先で選んでいて、世界観をないがしろにしている気もしました。

 慣れていないがゆえの失敗も多いようにみえたので、もっと小規模のゲームを先にいくつか出して経験を積んでおけば良かったのではと思ったりしました。

 大きい勝負しかしていないように見えるので、次にリリースされる『エンゲージプリンセス』が心配です。

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 先ほど、年末年始のサポート休みについて触れましたが、定期メンテナンスが火曜日の14~16時というのも、働く側にとっては良い会社ですが、位置ゲーマーにとってはつらい時間帯。

 働き方の面で負担は増すかもしれませんが、位置ゲームとしてはアクティブユーザーが少なくて、電車が動いていない始発前の時間帯が望ましいかも。

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 広告宣伝では、不自然な持ち上げが多すぎましたね。

 画期的な部分もある良いゲームだと思うのですが、公式回りが持ち上げすぎるので、ユーザーとの温度差が大きかったです。

 これの何が良くないかというと、褒めるとステマに関わってるんじゃねえかと思われそうで、褒めにくいのです。僕はそう思われないよう、できるだけ両論併記するようにしているのですが、両論併記って拡散しにくいんですよね。この文章もそういう意味で、ちょっとキツめの書き方になってるかもしれません。

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 サービス終了発表後、「実は遊んでいた」とコメントした芸能人が結構いらっしゃいました。

 「遊んでいた」と今まで言えなかった背景には、僕と同じように「ステマに思われたらヤダな」という気持ちがあったかもしれないですね。位置ゲーは移動の多い芸能人が有利になるので、本来、相性がいいはずなんですよ。

 一方、相性が悪いのが配信。

 位置ゲーであるために、自宅の場所が分かってしまうのです。もし、復活することがあるなら、位置情報をマスクするモードも加えてほしいですね。配信に親和性のある若者がターゲットでないなら、別にいいとは思いますが。

 第三四半期(2018年10~12月)の決算で売上900万円、損失8億600万円と判明した『テクテクテクテク』。

 リリース日が11月29日なので売上は1カ月分しか入っておらず、損失も開発費を一括計上したことが大きいので、実際以上に大爆死したように見えています(爆死ではあります)。

 『エンゲージプリンセス』が第一四半期初日の4月1日スタートなのは、これを受けて、できるだけ四半期の売上を多く見せたい意図もあるのかなと思ったりしました。ネタの多いエイプリルフールに開始するのって目立ちにくいですよね。

 公平に言うと、これくらいの爆死はエンタメではよくあること。

 同じ位置ゲーの『妖怪ウォッチ ワールド』(ガンホー)も、アプリオンの売上ランキングを見ると、似たような位置にいます。

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 『テクテクテクテク』に限らず、『駅メモ』など位置ゲーのユーザーは交通手段にはお金を出すものの、アプリには課金しないという問題があります。僕もアプリには無課金ですが、JRには数万円払っています。

 『テクテクテクテク』をJRと絡めて運営するとかダメなんでしょうか。捨てがたいゲームであるだけに、終了後の行方が気になるところです。