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東宝「延期発表した当社配給作品は映画館での興行が前提で、WEBでの新作公開を行う予定はない」|東宝株主総会2020に参加しない代わりにWEBで質問しました

 5月28日10時から行われる東宝株式会社の株主総会。新型コロナの影響で劇場を営業自粛したり、新作公開を延期したりしています。

直近経営資料 2020年2月期決算説明会資料TOHO VISION 2021 東宝グループ 中期経営戦略
株主総会資料 定時株主総会招集通知
前回株主総会 東宝 株主総会2019レポ|依頼が増えているため、上映前の予告編の時間が最近は長めになっている

 業績は増収増益。来期予想は新型コロナの影響を合理的に算定することが困難であることから、現在のところ非開示です。

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 セグメント別では全事業で伸びていますが、特に映画事業の好調さが目立ちます。

 自社配給の『天気の子』が好調だっただけでなく、洋画の『アラジン』『トイ・ストーリー4』『アナと雪の女王2』が興行収入100億円超えで映画業界が盛り上がりました。

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 2019年の邦画興行収入ランキングは以下の通り。10作品中、東宝系配給が7作品。100億円超えの『天気の子』が目立ちますが、名探偵コナンが安定したヒット作になっているのも大きいですね。

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 絶好調だった2019年度とはうってかわって、2020年度は新型コロナの影響で非常に厳しくなることが予想されます。

 新型コロナ下での映画館のチケット販売数推移を動くグラフにしたのですが、3月以降、特に4月の緊急事態宣言後の落ち込みが大きいことが分かるでしょう。

 東宝もリリースを出していて、4月の映画営業部門の興行収入は前年比1.3%の1億3886万円とのこと。マイナス1.3%じゃないですよ。マイナス98.7%、前年同期の76分の1です。

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ここ一年の主な動き

2019年4月12日 映画『名探偵コナン 紺青の拳』公開

7月19日 映画『天気の子』公開

9月14日 TOHOシネマズ 熊本サクラマチオープン

2020年3月19日 『映画ドラえもん のび太の新恐竜』公開延期

4月3日 『名探偵コナン 緋色の弾丸』公開延期のお知らせ

4月17日 全劇場の営業休止について(TOHOシネマズ)

4月17日 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』公開延期のお知らせ

5月12日 新型コロナウイルス感染予防の対応について

5月27日 『天気の子』Blu-ray&DVD発売

議案

(1)剰余金の処分→期末配当を1株につき37.5円

(2)取締役(監査等委員である取締役を除く。)13名選任→浦井敏之さん、山下誠さんが退任。和田薫一郎さん(不動産経営部長)と本多太郎さん(経営企画部長)が新任

(3)監査等委員である取締役3名選任→全員再任

(4)補欠の監査等委員である取締役1名選任→太田大三さんが新任

(5)取締役(監査等委員である取締役を除く。)に対する株式報酬(譲渡制限付株式)付与のための報酬決定→年額1億円以内

(6)取締役(監査等委員である取締役を除く。)に対する業績達成賞与の額設定→単年度の業績目標を達成することへのインセンティブを目的として年額1億円以内

株主総会のTwitter実況

 新型コロナ問題に東宝がどう対応するつもりか聞きたかったので、株主総会に参加する予定だったのですが、4月に緊急事態宣言が発令されたこともあり、東宝は4月末に株主総会来場自粛のお願いを出します。

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 「何か代替措置はないんですか?」と尋ねると、WEBの問い合わせフォームから質問を送ってくれたら対応するとのことなので、いくつか質問を送付。株主総会前日の5月27日に広報・IR部名義で返信をいただけたので、ここで共有します。